JARI 一般財団法人 日本自動車研究所

頭部保護帽 abonet+JARI


頭部保護帽 abonet+JARI シリーズが2012年度グッドデザイン賞を受賞

この度、株式会社特殊衣料の頭部保護帽abonet+JARI(アボネット プラス ジャリ)シリーズが2012年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
abonet+JARIは、転倒・事故・災害など、日常生活のさまざまな場面で頭部に加わる衝撃を和らげるために開発した保護帽です。本品は株式会社 特殊衣料とJARIの共同開発品です。自動車の衝突安全性能評価試験用の人体ダミーを用いた衝撃試験の結果をもとに、従来は枕の中材などとして利用されていたポリエチレンビーズを緩衝材として採用。検査結果では、転倒時の頭部への傷害リスクを約6割低減できる事が確認されました。
今回の本品の審査に際しては、①衝撃を和らげる保護という視点を加えた点、②実際に装着してみた時のかぶり心地も良く、配慮が行き届いていた点、③日本 自動車研究所との共同開発を行い、製品の安全性と信頼性が高められている点の3点が主に評価され、今回の受賞につながりました。

abonet+JARI(アボネット プラス ジャリ)シリーズが2012年度グッドデザイン賞を受賞

abonet+JARIとは

「強くて、優しい帽子 アボネット プラス ジャリ」は、転倒時や交通事故などの際に受ける衝撃から、頭部を保護する帽子です。
JARIの自動車の衝突安全に関する研究を通して蓄積したノウハウと、10年以上にわたり頭部保護帽「アボネットシリーズ」を製造・開発している (株)特殊衣料 との共同開発により生まれました。

頭部保護帽「アボネットシリーズ」で家族の安心を担保しているイメージ

確かな安全性

人体ダミー人形を用いた衝撃実験により、重傷リスクを6割低減できることが確認されています。
さらに、防災頭巾の「対落下物衝撃安全性能基準」に対しても、基準値に対して約75%安全サイドでクリアしており、確かな安全性を有しております。

人体ダミーを用いた衝撃実験による評価結果

人体ダミーを用いた衝撃実験による評価結果グラフ

注1) 衝撃吸収性能は、ベースとなる衝撃のレベルによっても変化しますので、あくまで比較参考値です。
注2) ヘルメットの着用義務がある場所では、その指示に従ってください。

防災頭巾の対落下物衝撃安全性能基準による評価結果

防災頭巾の対落下物衝撃安全性能基準による評価結果

優れた快適性

緩衝材に中空の穴あきポリエチレンビーズを採用したことで、通気性(通水性)、柔軟性、環境温度維持特性(熱放出性)および軽量性に優れた保護帽になっております。
また、手洗いが可能ですので、いつでも清潔&快適にご利用いただけます。

アボネットJARIシリーズの衝撃吸収性、柔軟性、通水性、軽量性、環境温度維持性のグラフ
水洗いOKのイメージ写真

素敵なデザイン

従来の頭部保護帽のような違和感がなく、日常的に着用できます。グッドデザイン賞受賞歴のある(株)特殊衣料がデザインしました。

デザインバリエーションのイメージ写真

子供からご年配の方まで世代を超えて、ファミリーで活用できるデザインがそろっています。

デザインサンプル


abonet+JARIのご購入

abonet+JARIは、以下のサイトでご購入いただけます。

サンプルは、くるまプラザ(東京)に展示されています。

日本自動車会館1階 くるまプラザ
住所:東京都港区芝大門1-1-30 (地図

ご購入の事例

  • 子供の通学時の交通安全対策に
  • ご高齢の親御様の転倒・交通安全対策に
  • 震災時の家族の頭部保護に
  • 大人の自転車(買物・通勤)用に
  • 旅先での転倒・交通事故対策に
  • ゴルフ用に

テレビでも話題に

NHKおはよう日本 まちかど情報室で紹介

2013年3月11日、NHKおはよう日本 まちかど情報室「いざという時に 備えよう」で紹介されました。

テレビ朝日やじうまテレビ!で紹介

2013年3月5日、テレビ朝日やじうまテレビ! サキ☆ドリ玉手箱~『オススメ防災グッズ』で紹介されました。

テレビ東京のワールドビジネスサテライト・「トレたま」で紹介

2012年5月14日、テレビ東京のワールドビジネスサテライトの「トレたま」で紹介されました。

テレビ東京のワールドビジネスサテライトの「トレたま」収録風景1
テレビ東京のワールドビジネスサテライトの「トレたま」収録風景2

確かな安全性

人体ダミーと頭部傷害基準(HIC)値による安全性評価

人体ダミーは、自動車の衝突実験に使われており、生体忠実度が高く、人体の頭頸部の応答を適切に再現できます。
長年人体ダミーを扱ってきたJARIのノウハウにより信頼性の高い評価ができます。
頭部傷害基準(HIC)値は、自動車の乗員の安全性や、子供の遊び場の安全評価などでも用いられています。
HIC値を用いて、衝撃吸収性能(重傷リスクの低減効果)を評価しています。

落下高さ90センチでの試験風景

防災頭巾の対落下物衝撃安全性能基準による安全性評価

abonet+JARIの開発においては、さらに日本防炎協会が規定している防災頭巾の「対落下物衝撃安全性能基準」に基づいた試験も実施し、頭頂部の安全性も確認しております。
(基準値を約75%安全サイドでクリア)

「対落下物衝撃安全性能基準」に基づいた頭頂部の安全性試験風景

緩衝材の選定

日常生活における転倒や交通事故時の頭部傷害発生リスクを低減するためには、保護性能に加え、日常的に着帽しても違和感の無い概観や着用時の快適性なども重要です。
これらを両立することができる緩衝材の選定のため、既存の頭部保護帽の評価から始まり、様々な緩衝材の衝撃吸収性能、通水性能、環境温度維持性能、柔軟性能、軽量性能の評価をくり返し、 最も適した緩衝材を選定しました。これらの試験の結果、選定したのがポリエチレンビーズです。

緩衝材として使用しているポリエチレンビーズ

頭部保護帽の開発

開発のきっかけ

JARIでは、これまで、自動車に関する先進的な研究・試験に取り組み、特に「衝突安全」の研究・試験の分野では、国際的な数多くの成果を挙げてきました。

  • 人体傷害メカニズムの解析
  • 衝突試験用人体ダミー人形の開発・性能評価
  • ダミー人形を用いた自動車の安全性の評価

これらの知見を、自動車だけでなく他の分野に有効活用できないか?と考えたところから開発が始まりました。
日常生活における転倒系事故による死者数(頭部打撃が損傷主部位と考えられます)は年々増加しており、現在では年間約7千人に達しております。
また、交通事故による死亡・重傷者数(損傷主部位:頭部)は、歩行中、自転車乗車中ともに年間で約3千人に達しており、 さらに今後、日本各地で発生の恐れがある大きな地震が発生した際にも、頭部の保護がとても大切です。
このような背景から、JARIでは、日常生活で気軽に着帽でき、かつ、頭を守ることができる帽子(頭部保護帽)の開発に着手しました。
(株)特殊衣料との共同開発で製品化した「abonet+JARI」を日頃から着帽する習慣を身に着けることができれば、これらの事故や災害における死傷者数の低減が期待できます。

日常で発生している事故の状況

厚労省:人口動態統計より、転倒系事故による死亡者数グラフ
交通事故総合分析センター:交通統計平成21年度版より、交通事故による死亡重傷者数グラフ

頭部保護帽の開発方針

日常生活における転倒や交通事故時の頭部傷害発生リスクを低減するためには、頭部の保護性能に加え、日常的に着帽しても違和感の無い概観や着用時の快適性なども重要です。
そこで、abonet+JARIの開発方針は、以下の3つとしました。

  • 確かな頭部保護性能(無帽の場合に比べて、重傷リスクが半減以下)
  • 従来の保護帽よりも高い通気性、装着性および軽量性
  • 一般的な帽子と変わらない自然な外観
HIC値:頭部傷害基準値と重傷リスクの相関性グラフ

HIC値:頭部傷害基準値


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