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| ●実車衝突実験(車3台の二重追突事故)午前午後とも同じ衝突形態の実験 |
上記の写真は、停止している車両に、1台目の車両が60km/hからブレーキをかけながら追突したところに、2台の車両がブレーキをかけずに60km/hで追突する試験です。
間に挟まれた車両の変形状況は大きいですが、衝撃の際のエネルギーは主に、エンジン部と荷物室で吸収されていることが見ていただけたと思われます。(なお、午前の試験形態は午後と同じですが、車両はすべて乗用車で実施しました。)
| ●生存者あり(つくば市中央消防署の協力による事故時の救出実演) |
つくば市消防本部のご協力による交通事故車両の乗員救助を実演していただきました。この救助実演では、衝突実験後の車両をそのまま用いて、事故発見の通報から消防署内での出動命令までの流れを、実際の事故発生と同じように再現しました。出動命令を受けた救助隊、救急隊、消防隊の各隊員は、レスキュー車、救急車、消防車に乗り込み、サイレンを鳴らしながら、衝突実験後の車両廻りに登場。事故状況を迅速に見極めて、救助を開始しました。
本年度の実車衝突実験の衝突形態は多重衝突であったため、中央に挟まれた乗用車は、車両前後が潰れてドアが開かない状態でした。また、後席に乗っていた少年ダミーは、シートベルト非着用であったため、運転席と助手席の間に挟まっていました。しかし、各隊員の迅速な判断により、乗員の傷害程度や初期治療を施した後、まず大型救助器材を用いて助手席ドアをこじあけ、挟まれていた少年ダミーを救助しました。その後、救助器材を使ってフロントガラスを切り取り、運転席ドアを取り外した後に、車両屋根(ルーフ)をオープンカーのように広げる救助方法で運転者ダミーを救助しました。救助終了後には、鮮やかな救助実演に観客の皆さんから拍手が鳴り響きました。さらに実演終了後には、救助車や救急車の内部を見たり、実際に乗せてもらったりと普段できないような体験をすることができたと、とても好評でした。
今年度は、新衝突実験場が完成(平成17年)してから初めての実験場内を開放した一般公開となりました。当日は、衝突実験場内の対車両実験棟の一部を使用して展示会場を設置し、普段は所員でもなかなか立ち入ることができない衝突実験場内部を見ていただくとともに、衝突安全の基礎知識と題した各種の展示ブースでは、ダミー、チャイルドシート、ドライブレコーダー、フレキシブル脚部衝撃子、衝突安全の研究紹介パネルなどを展示し、説明員が展示品の必要性や使用方法ならびに実験・研究での役割等について説明を行いました。
ダミー展示コーナーでは、実際に衝突試験で使用している大人相当を2体、3歳児相当を1体および6ヶ月児相当を1体の合計4体のダミーを展示しました。ダミーを目の前にすると、最初は興味はあるものの、怖がっていたお子さんも、やがてはタッチ、その後はたたき出すなど、当初の想定どおり、ダミーとのふれ合いを楽しんで頂けたようです。一方、大人の方々は、ダミーの購入金額をみて、外車が買える、家が買えるなど、その値段の高さに開いた口がふさがらない状況が見てとれました。また、ダミーの歴史や用途、これまでの活躍の状況をパネルにして紹介したことで、ダミーも単に人の形を模擬しただけでなく、安全な車を作るために貢献してきたことを知って頂けたと思います。
6歳以下のお子さんを乗車させる際に、取付けの義務化が法令化され使用率が高くなったチャイルドシートですが、正しく使用されている方がまだまだ少ないのが現状です。
今回は正しいチャイルドシートの選び方として子供の体格別に代表的な製品を展示するとともに、新しいチャイルドシートの取付け方法として普及が進められているISOFIXタイプのチャイルドシートも紹介しました。
フレキシブル脚部衝撃子(Flex-PLI。下右図参照)は、歩行者の脚(あし)を模擬した実験ツールで、これを使用して車両への衝撃実験(下左図参照)を行い、脚へのけが(骨折など)の発生の有無を判断することができます。
Flex-PL Iは、歩行者の脚に優しい自動車の開発に役立っています。
当日は、Flex-PLIを用いて、人間の脚にどの程度の負荷を手の力で加えられるかを、体験して頂きました。残念ながら、脚が骨折するレベルの負荷をFlex-PLIに加えられる方はおりませんでしたが(あと2〜3倍の力で骨折レベルという方はおりました!)、体験後は人間の骨の硬さや耐性について、大変興味深く感じていただくことができました。
近年、タクシーを中心に普及してきているドライブレコーダーの装置の仕組み、データの効率的な収集方法、事故やニアミスデータを利用した研究例をパネル展示・タッチパネルなどで紹介しました。ドライブレコーダーは、事故が起きた時や事故につながりそうな急加速・急減速がおきた際に、主に前方の映像を記録する装置で、機種によっては、速度、ウィンカー・ブレーキの操作状況、音声、位置情報なども記録します。
会場では、実際に市販されているドライブレーダーを搭載した車両を展示して大きさや見た目などを直接ご覧頂きました。更に、タクシーに搭載したドライブレコーダーが記録した現実の事故やニアミス映像を上映し、日常に潜んでいる様々な危険や真の事故原因を解説しました。
衝突安全グループの研究内容をパネルで紹介しました。
衝突安全グループでは、衝突試験法(前面衝突、側面衝突、大型車、二輪車、歩行者)の検討、及びコンピュータシミュレーション(インパクト・バイオ、ダミー、衝突)による傷害予測に関する研究などを行っています。特に、コンピュータモデルを用いた傷害予測については、生体(ヒト)の構造を良く理解する必要があることから、医療画像データを活用したモデル開発や、実験結果にもとづいたモデルの検証方法について紹介しました。
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