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| 研究テーマ | 次世代自動車の総合評価技術開発 |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本事業は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業として実施しており、同機構の「革新的次世代低公害車総合技術開発」にて開発された新燃焼方式エンジンシステム、新燃料エンジンシステム、革新的後処理システム等を搭載した次世代低公害ディーゼル車について、排出ガス、燃費等のエンジン性能、健康影響の総合評価を2008年度に実施することを目的としている。2007年度は過渡ナノ領域PM個数濃度計測およびPAH過渡排出特性計測の開発を前年度から継続実施した他、尿素SCRシステムの使用によるディーゼル排気の健康影響への軽減効果を確認するため、実験小動物(ラット)を用いた短期(急性)吸入曝露試験を行った。その結果、尿素SCRエンジンシステム排気が健康に及ぼす急性曝露影響は、従来のディーゼルエンジンシステム排気と比べて概ね軽減されていると判断される結果が得られた。ただし、本短期(急性)曝露試験の結果から、長期間曝露の影響を予測することは出来ない(影響の質と量共に変化する可能性がある)ことに留意する必要がある。 |
| 研究テーマ | アジアにおける自動車の普及に関する基礎調査 |
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| 委託元 | (独)産業技術総合研究所 |
| 研究内容 | 急速に進むアジアのモータリゼーションの環境問題を考えるために、アジア各国の自動車普及およびそれに伴う環境影響について、時系列的に評価できるデータベースを構築した。対象期間は1990年から2030年の40年間、対象車両は乗用車(ガソリン、ディーゼル)に限定した。また、対象国は、日本+アジア7ヵ国(韓国、台湾、中国、インド、タイ、マレーシア、インドネシア)である。調査・分析項目は、人口、GDP、乗用車保有台数、燃料消費量および排出ガス量(CO2、CO、HC、NOx、PM、SOx)、および燃料性状基準(硫黄分)・排出ガス規制の動向である。アジア各国では保有台数の増加により、20%程度の燃費改善効果は打ち消され、燃料消費量、CO2排出量の増加傾向が続く。一方、大気汚染ガスについては、排出ガス規制等により、2020年頃までに減少に転じる可能性がある。今後、所得格差を考慮した自動車需要予測モデルの導入や排出ガス原単位の見直しなどにより、推計精度の向上を進めたい。 |
| 研究テーマ | 自動車の加速騒音試験法に関する研究 |
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| 委託元 | (財)日本自動車輸送技術協会 自動車基準認証国際化研究センター |
| 研究内容 | 都市内における道路交通騒音をより効果的に低減するためには、市街地における走行実態と発生騒音の関係を把握して最適な試験方法を検討する必要がある。ECE WP29/GRBでは市街地の走行モードを考慮した新たな試験法の検討を行っている。本研究では、新たな加速騒音試験法の国内導入に関する検討を行うために、新試験法とTRIAS20(加速)による発生騒音の比較を行った。得られた結果を要約すると以下のとおりである。 (1) 新試験方法とTRIAS20(加速)による発生騒音を比較した結果、小型車の場合、新試験方法のレベルはTRIAS20(加速)に対して+0.9~-4.4dBの範囲にあり、両者には比較的相関が見られる。中・大型車の場合、新試験方法による発生騒音はTRIAS20(加速)と概ね同等な値で両者の相関も高い。 (2) 小型車、中・大型車いずれの場合も、新試験法の走行条件は市街地の走行パターンを反映しているため、騒音の測定値は市街地で発生する騒音を代表しており、将来の道路交通騒音の効果的な低減に繋がるものと考えられる。 |
| 研究テーマ | GTR「WWH-OCE」(案)の開発に係る国内展開に関するデータ解析 |
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| 委託元 | (財)日本自動車輸送技術協会 自動車基準認証国際化研究センター |
| 研究内容 | 国連GRPE(排出ガス・エネルギー専門家会議)では重量車オフサイクルエミッション規制(WWH-OCE)のGTR(案)が検討されている。一方、国土交通省や環境省では本GTR(案)の内容を国内基準にも取り入れる意向を示している。このGTR(案)ではエンジン単体を用いて規定の運転領域(NTEゾーン)内でのエミッション計測が行われることとなっており、今後は車両を用いて計測を行うことも検討されている。しかし、国内の走行実態との位置付けは不明確な状況であるため、走行実態の把握やNTEゾーンとの比較が重要となってくる。そこで、重量ディーゼル車で大都市域を中心に走行したデータを用い、走行実態とNTEゾーンに関する解析を行った。その結果、国内の走行では低回転・低負荷域での運転が多いこと、NTEゾーン内での運転割合は非常に少なく、連続30秒間以上の存在は高速道路のみであること、大気汚染で問題となっている一般道は連続10秒間でもほとんど存在しないことなどが分かった。今後は、後処理装置システムや車両総重量の異なる車両で取得された実路走行調査データの解析を行い、さらに有益な検討を行うことが重要であると考える。 |
| 研究テーマ | GTR「二輪車統一排出ガス認証制度(WMTC)」の開発に係る国内展開に関する実証試験 |
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| 委託元 | (財)日本自動車輸送技術協会 自動車基準認証国際化研究センター |
| 研究内容 | 自動車の安全・環境基準の国際調和を図るため,国連の自動車基準調和世界フォーラムにおいて,世界統一基準(GTR)の検討・作成が進められている.このうち,二輪車の世界共通排出ガス試験法(WMTC)については,世界統一基準が成立し,各国導入のための規制値に関する議論が開始されている. 本研究では,規制値制定に係わる基礎資料を得ることを目的とし,最新の排出ガス規制対策(国内第2次規制レベル)を施した車両を用いて,各試験法(日本,欧州,国際調和)における排出ガスの特性値を調査し,国内テストサイクル排出率に対する各テストサイクル排出率の相関性を手法別/車両クラス別に統計的に求めた.その結果,全車両クラスを対象とした場合,バラツキが大きく統計的に信頼性のない組み合わせがあることや,車両クラス別に検討することによって,バラツキが小さく統計的に信頼性のある相関が得られることなどが分かった.今後は,試験データを蓄積することによって,正当性のある等価規制値が得られるものと考える. |
| 研究テーマ | 低燃費、超低エミッションディーゼル燃焼システムの研究開発 |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 低燃費と超低エミッションを達成するディーゼル乗用車技術を確立することを目的に、「①高効率・超低NOxディーゼル燃焼技術」と「②マイクロ波加熱を利用した低エネルギPM後処理技術」の開発を進めている。①では、超低NOxディーゼル燃焼の広域実用化に向け、その最大の課題である燃焼騒音(燃焼時の最大圧力上昇率)の低減方策について3D-CFDを用いて検討した。増圧タイプのコモンレールインジェクタを想定して、最大圧力上昇率およびスートに及ぼす高自由度噴射率制御の効果予測を行なった結果、噴射率制御によって大幅な圧力上昇率の低減が可能になることを明らかにした。②では、超低NOxおよび低温度の排気ガス条件において低エネルギでのPM再生(酸化除去)が可能となる後処理技術として、消費エネルギの少ないマイクロ波加熱再生式の新構造DPFシステムとその制御方式を構築する。本システムは、フィルタを前後段に二分化し、その前段部へマイクロ波加熱を行ない、前段フィルタにおけるPMの燃焼熱により後段フィルタに捕集したPMを酸化除去することにより、消費エネルギを削減する方式である。 |
| 研究テーマ | アジア各国の需要動向と持続可能な需要システムの構築に関する研究 |
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| 委託元 | 千葉大学 |
| 研究内容 | 本研究では、アジア地域のエネルギ需要推計のために2つの乗用車保有推計モデルを作成し、自動車エネルギ消費量を試算した。一つは成長曲線にラグ変数を導入した時系列モデルであり、もう一つは所得分布と複数台保有を考慮した保有モデルである。成長曲線モデルは、特定の所得分布関数と所得別の保有率関数を仮定することでゴンペルツ曲線を導出し、そのパラメータ推計値の理論的な解釈を可能とした。一方、複数台保有を考慮したモデルでは、日本モデルを事前情報とするベイズ推計法を適用し、従来の途上国分析では十分考慮されなかった複数台保有を分析可能とした。これより、途上国の乗用車保有台数の増加を説明する合理的なモデルを構築できたと考えられる。両モデルは、共に高い現況再現性を有するが、将来推計値は大きく異なる。成長曲線モデルでは人口あたり保有率、複数保有モデルでは世帯あたり保有率で推計しているなど、分析のスコープが違うことや、モデル構造の相違などの理由が考えられるが、このことから、特に途上国の保有推計を行う場合には、現況再現性やパラメータの有意性、あるいは統計的性質のみでは、モデルの妥当性を評価し得ないことが示唆された。なお、本研究は環境省の「地球環境研究総合推進費(RF-078)」の支援により実施された。 |
| 研究テーマ | フィリピン産バイオ燃料の利用に伴う自動車性能及び環境性能に関する研究 |
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| 委託元 | 千葉大学 |
| 研究内容 | 本研究ではバイオ燃料導入に伴う車両影響、環境影響のための基礎データの収集を行った。まず、既往調査ではエタノール混合燃料は、アルミ等の腐食性、NOx排出増加の可能性、FAME混合燃料は酸化安定性の課題、NOx排出増加の可能性が把握された。次に、フィリピン市販バイオ燃料の分析結果より、2007年に販売中のE10ガソリン、B1ディーゼル燃料の水分量、酸化安定性は、PNS、AAF規格を満たしていることが明らかとなった。最後に、エタノール混合ガソリンの排出ガス影響をComplex Modelを用いて推計した。その結果、NOx排出量が減少するとの結果が得られた。これはガソリン基材のアロマ、オレフィン成分の減少に起因すると考えられる。一方、蒸気圧の増加等に起因し、アセトアルデヒド排出量が増加すると推計される。これは、既往調査と整合する結果である。ただし、これらの結果はあくまでも一つのモデルを用いた結果であり、その影響は車両によって異なる可能性があることに留意が必要である。 |
| 研究テーマ | 自動車からの排出ガス排出係数調査 |
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| 委託元 | 国土交通省国土技術政策総合研究所 |
| 研究内容 | 道路建設時における環境影響評価(環境アセスメント)では、大気汚染を予測するに際して自動車からの大気汚染物質の排出係数を用いているが、2005年より自動車排出ガスに新長期規制が適用開始となったことから、新長期規制適合車両を対象とした排出ガス量を測定し、排出係数を確認する必要がある。本研究では、新長期規制に適合したガソリン軽貨物車1台、ガソリン軽量貨物車1台、ガソリン中量貨物車1台、ディーゼル重量貨物車3台についてシャシダイナモメータ上で各種排出ガス試験を実施し、一酸化炭素、全炭化水素、窒素酸化物、ベンゼン、粒子状物質などの有害大気汚染物質の排出ガス量等を測定し、各試験条件別(車種、測定物質、走行速度、縦断勾配、積載条件等)に排出傾向を求めた。 |
| 研究テーマ | 水素・燃料電池自動車の基準・標準化に係る研究開発(性能) |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本研究では、燃料電池自動車の普及に必要なソフトインフラを整備するため、水素燃料仕様や性能評価方法の基準・標準化に資するデータを取得している。燃料仕様の研究では、水素中の不純物が単セル発電性能に及ぼす影響を調査し、硫化水素やアンモニアでは電極の白金担持量が小さくなるほど発電性能低下量が大きいこと、硫化水素は供給総量で性能低下量が決まり濃度により性能低下を短時間で評価できる可能性があることがわかった。また、水素循環系では発電反応に不活性な不純物が濃縮し、濃縮挙動は膜のクロスリーク性に支配されることなどを明らかにした。さらに、水素付臭剤候補4種について循環系での濃縮挙動を調べ、1種の候補物質で水素化物が濃縮することを把握した。一方、性能評価方法の研究では、車両改造不要な燃費計測手法(酸素バランス法)の検討と流量法の精度実証を進めた。酸素バランス法では排気流量計測法とガス捕集法、燃費演算手法を改良し、実車試験を実施した。排気組成から燃費を算出できる利点があるものの実用精度には達しておらず、酸素分析精度に革新的な技術進展が必要であることがわかった。また、流量法は燃料電池自動車6台の燃費試験で精度と実用性を実証し、国際規格案の裏付けとなるデータを取得した。得られたデータや知見は国内外の会議体に適時提供し、基準・標準化活動に役立てた。燃料仕様の研究はISO/TC197(水素技術)、性能評価方法の研究はISO/TC22/SC21(電気自動車)の議論に貢献した。 |
| 研究テーマ | 水素・燃料電池自動車の基準・標準化に係る研究開発(安全性評価) |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本事業は、燃料電池自動車の普及促進に向けた安全試験法や技術基準の合理化検討に資するデータ取得を目的とし、2005年度からの5年計画で主に以下の事項を実施している。(1)水素容器搭載車両の安全性評価 水素容器搭載車両が火災になった場合の消火・救助活動のための安全指針の策定に資するデータ取得のため、消火放水による容器の急冷が破裂強度に及ぼす影響、安全弁の作動状況に及ぼす影響、さらには安全弁作動時における水素噴出火炎の消炎可能性を調査した。また、天井材内部に水素が進入した場合の水素濃度計測および引火試験を行い、天井材内部での水素濃度分布、離散性ならびに燻焼に至りやすくなる条件などを把握した。(2)圧縮水素自動車燃料装置用容器例示基準の合理化検討 常温圧力サイクル試験と破裂試験の基準適正化検討のため、疲労試験での上限圧力が残留破裂強度に及ぼす影響を調査した。また、容器の使用温度に関するデータ取得のため、環境サイクル試験による試験温度が疲労寿命などに及ぼす影響調査や、水素ガス充填・消費試験による①容器内の噴出孔の影響、②容積の異なる複数容器が装備された燃料システムの影響、③ノズル・レセプタクルの絞り影響、および④実在気体モデルを導入した急速充填シミュレーションを行い、容器使用温度範囲や容器内温度分布を把握するとともに、使用温度に係わる課題や問題点を抽出した。 |
| 研究テーマ | 水素・燃料電池自動車の基準・標準化に係る研究開発(基準・標準化) |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本事業において、FCV基盤整備委員会・FCV特別分科会を組織し、その下に用語標準化WG、安全標準化WG、燃料標準化WG、性能標準化WG、高圧水素標準化WG(2007年度から新設)を組織した。本事業では、安全研究・性能研究の成果のアウトプットとして、国内の規制再点検および国際標準化活動の動向を踏まえながら、日本の電動車両の国内審議団体の立場で、関係国と標準化に関する意見交換を行い、ISO等の国際会議において、日本の意見・考え方にもとづく合意形成に注力した。また、米国自動車業界が中心となって、燃料電池自動車関連の標準化を推進しているSAE燃料電池標準化委員会に対して積極的にコメント活動を行い、日本の意見・考え方反映するべく協調した。このような活動の結果、2007年度においては、水素燃料仕様に関するISO/TS 14687-2が発行に至り、また、FCV燃費測定法に関するISO 23828が発行段階となった。その他、ISOの審議にも関連する高圧水素部品安全に関するSAE文書2件が発行された。現在、改訂を含む国際規格10件に関して審議を継続しており、日本が主導すべく活動を進める予定である。 |
| 研究テーマ | 固体高分子形燃料電池セルの劣化メカニズム解析と余寿命評価手法の開発 |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術開発機構 |
| 研究内容 | 本研究は(財)電力中央研究所、横浜国立大学、芝浦工業大学との共同実施のテーマで、当研究所では空気中に含まれる微量成分による燃料電池性能の低下機構を明らかにし、実使用環境下における燃料電池の耐久性評価を実験室で実現する技術を開発することを目的としている。2007年度は、JARI標準セルによる発電試験およびイオンクロマトグラフィによる排水分析により、空気中に含まれる二酸化硫黄、二酸化窒素、アンモニアによる燃料電池性能の低下機構について解析を進めた。JARI標準セルによる発電試験の結果から、二酸化硫黄およびアンモニアによる電圧低下は、添加濃度によらず供給量で決まる蓄積的なものであることが分かった。一方、二酸化窒素の場合には、電圧低下は添加濃度によることが分かった。また、二酸化硫黄添加時は、発電性能の低下に伴いカソード排水中のフッ化物イオン濃度の増加が観察された。このことから、白金触媒の被毒と共に電解質成分の分解が進行していることが明らかとなった。アンモニアや二酸化窒素の場合には排水中のフッ化物イオン濃度に変化は見られず、電解質の分解は進行しないことがわかった。 |
| 研究テーマ | 高容量貯蔵タンクの安全性評価試験のための調査 |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本研究開発では、ISO/TC197/WG10にて策定された安全性評価試験法ISO/TS16111を参考として水素吸蔵合金を充填した水素貯蔵タンク(以下、「MHタンク」という)の安全性評価試験を実施し、今後の安全性の高いMH タンクの開発および試験法の見直しなどの検討に活用するための基礎データを取得した。2007年度は水素サイクル試験法、落下試験法および火災試験法を調査した。水素サイクル試験では、振動を組み合わせた水素の充填-放出サイクルの繰り返しを行い、タンク表面のひずみを計測した。その結果、サイクル繰り返しによりひずみの増加傾向が無くなったことから、供試タンクの充填-放出時のタンクの変形は弾性の範囲内であることを確認した。しかし、タンク内の合金粉偏在に関しては構造の見直しなどが必要であることを示した。火災試験では、熱交換方式の違うタンク(タンク内部に熱媒流路有り、無し)を使用して試験した結果、いずれも破裂することなく安全弁が作動したことから、熱媒流路有無による試験結果への影響は無いことを確認した。落下試験では、落下によるダメージはほとんど見られず、その後の破裂試験でも破裂圧力の低下は無いことを確認した。ただし、現時点ではMHタンクの設計基準が無いことなどから、合格基準である破裂圧力の定義が不明確であり、今後の検討が必要であることを示した。 |
| 研究テーマ | 車載液体水素タンクのボイルオフ低減技術の開発 |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術開発機構 |
| 研究内容 | 車載液体水素タンクのボイルオフガス(以下、「BOG」という)を低減するシステムを岩谷産業(株)、日本重化学工業(株)と共同で研究開発した。本システムでは、燃料電池自動車用液体水素タンク(以下、「LHタンク」という)のBOGを水素吸蔵合金タンク(以下、「MHタンク」という)に回収し、運転時の燃料電池からの排熱でMHタンクを加熱することで回収した水素を放出させ、燃料電池の発電用燃料として利用する。燃料電池の排熱特性、MHタンクの水素吸蔵放出に必要な放熱吸熱特性から、熱収支を考慮したシステム最適化が必要である。また、LHタンクとMHタンクのうち、MHタンクに回収した水素を優先的に利用することも次回のBOG回収のために必要となる。LHタンク、調圧システム、 LHタンク(内容積100L、ボイルオフ率1~3%/day)からのBOGを1週間貯蔵できることを想定して試作したMHタンク、およびスタックシミュレータを組み合わせて実規模システムを構築した。このシステムの制御動作を最適化して BOGの回収放出試験をおこなった結果、想定した排熱でMHタンクから優先放出できることを示した。以上から、開発したBOG低減システムにより、BOGを1週間大気開放させないシステムが成立することを実規模レベルで実証した。 |
| 研究テーマ | 水素吸蔵合金と超高圧容器を組み合わせたハイブリッド貯蔵タンクの研究開発 |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本研究開発では、日本重化学工業(株)およびサムテック(株)と共同で、現行基準に適応可能な耐久性に優れた水素吸蔵合金と35MPa級自動車用圧縮水素容器を組み合わせたハイブリッド貯蔵タンクの研究開発を2005~2007年度の3年計画で実施した。2007年度の研究内容を以下に示す。世界でも前例の無いガス圧(ヘリウムガス使用)による自緊処理をハイブリッド貯蔵タンクに対して行った結果、液圧と同様に適正な自緊処理が可能であることを示した。その後、水素急速充填試験を実施し、有効水素貯蔵量1.05kg、充填開始10分までの充填率81%(充填量0.85kg)の結果を得た。また、安全性試験として振動試験および火炎暴露試験を実施した結果、振動試験では口金部等の変形や水素漏洩が無いことを確認したが、タンク内部のMH充填部が共振している可能性があり、その計測方法の検討が必要であることを示した。火炎暴露試験では、安全弁作動後0MPaG近くになっても水素放出が長時間続く結果となり、試験終了判断の検討が必要であることを示した。さらに、本タンクの高圧ガス保安法上の扱いを調査した結果、特定設備ではなく容器として扱うようにとの判断があり、今後、実用化を目指す上で重要となる特別認定取得に向けた活動が可能となった。 |
| 研究テーマ | 自動車用キャパシターに関する標準化調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | ハイブリッド車に使用されるエネルギ貯蔵装置としては、現在開発が盛んなリチウム電池と、二次電池の代替であるキャパシタが期待されている。現時点では、電気部品用としてのコンデンサの性能評価方法は存在するが、ハイブリッド車用電気二重層キャパシタ(EDLC)の評価を的確に行える試験方法は存在していない。そのため、本研究の目的は自動車用キャパシタの電気的性能試験方法に焦点を絞って標準化のための基礎調査を行い、国内標準を整備するとともに、国際規格案の作成およびNP(新規業務提案)を行うこととし、2007年度は3年計画の最終年度である。2007年度は、静電容量と内部抵抗、電圧保持率、充電効率等の試験方法について検討した。例えば、定電圧充電時間および試験前の印加電圧の履歴などにより静電容量の試験結果が影響を受ける現象について、追加試験を実施するとともに詳細な検討を行った。これらの検討結果に基づき国内標準であるJIS原案を作成するとともに、国際標準化案を作成しIEC/TC69に提案し2007年11月にNP(新規業務提案)として承認された。今後IEC/TC69において日本がプロジェクトリーダ、事務局となり各国と共同で国際標準化を目指す。 |
| 研究テーマ | 次世代自動車用高性能蓄電池基盤技術の研究開発(性能評価試験方法の開発と標準化・規格化の検討) |
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| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 当研究所は2007年度より、(独)産業技術総合研究所、(財)電力中央研究所および東北大学と協力して、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(BEV)、燃料電池自動車(FCV)等「次世代自動車」用高性能蓄電池の技術開発推進に必要な基盤技術として、①基本性能評価試験方法、②加速劣化試験による寿命評価手法、③劣化要因の解明とその抑制手法および④安全性評価試験方法の開発と、⑤次世代自動車用蓄電池評価試験方法の標準化・規格化の検討を開始した。当テーマでは①と⑤を実施し、2007年度の成果は以下のとおりである。①基本性能評価試験方法:PHEVの BEVモードおよびHEVモードについて、シミュレーションとHEVの台上試験により、JC08モード走行における充放電パターンデータを取得した。そのデータを、既存電池試験方法を参考にしたロジックを用いて矩形化し、PHEV用充放電パターンゼロ次案とした。⑤次世代自動車用蓄電池評価試験方法の標準化・規格化:「電池技術WG」、「電池標準化WG」および「電池輸送WG」を開催。2007年10月のドイツ新規提案ISO/TC22/N2806(HEV用リチウムイオン電池システム試験方法)に対し、日本の意見を反映させる活動を行った。セルに関してはIEC/TC21/SC21A-IEC/TC69/JWG(電気自動車用電池)で別途審議すべきこととし、日本から性能/安全性試験方法の新規提案を行うべく検討を開始した。また、自動車用リチウムイオン電池に関する国連輸送規制の課題を整理し、その対応方針をとりまとめた。 |
| 研究テーマ | 次世代自動車用高性能蓄電池基盤技術の研究開発(安全) |
|---|---|
| 委託元 | (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 |
| 研究内容 | 本テーマは、次世代自動車用蓄電池の走行時ならびに長期保管時の安全性を確保するための共通基盤的な技術開発を推進し、それらの標準化・規格化に資することを目的とする。研究初年度の2007年度は蓄電池の車両搭載時の安全性確保に必要な試験項目に関して、UL規格(米国Underwriters Laboratories)、USABC(米国先進電池連絡会)、SAE(米国自動車技術会)、SBA(電池協会規格)、JIS、UN勧告「危険物輸送」等のリチウムイオン電池の試験方法を調査・整理するとともに、課題を抽出し、安全性評価試験につなげた。さらに、実規模モジュールの安全性を評価するための第1段階として、市販電池モジュールを用いて、過充電試験・過放電試験・外部短絡試験・類焼試験・水中投下試験の5種類の安全性評価試験を実施し、標準化・規格化に資するデータを得た。 |
| 研究テーマ | 2007年度自動車アセスメント情報提供業務に係る安全性能評価試験 |
|---|---|
| 委託元 | (独)自動車事故対策機構 |
| 研究内容 | 1)ブレーキ性能評価試験 乾燥した路面および濡れた路面において、前席2名乗車状態で、初速度100km/hからブレーキペダルを素早く500Nの踏力で踏み込んで制動し、その時の停止距離と制動中および停止時に3.5mのレーン幅からの逸脱について評価している。2007年度は、乗用車:10台、ワンボックスおよびミニバン:4台、商用車:1台の15車種について実施した。 2)衝突性能評価試験 衝突速度はフルラップ前面衝突と側面衝突試験が55km/h、オフセット前面衝突が64km/hである。ダミーにより測定された傷害値等から試験項目毎の評価と、3試験を合わせた総合評価を行っている。各試験とも15車種の車両について実施した。なお、側突試験については、2007年度より、ダミーをES-2ダミーに変更して試験を実施している。 3)歩行者保護性能評価試験 歩行者保護性能試験は、大人と子供の頭部を模擬したインパクタを、それぞれに対して割り出した試験エリアに、定められた角度で速度35km/hで衝突させ、頭部傷害値により評価している。2007年度は15車種の車両について実施した。 4)チャイルドシート性能評価試験 前面衝突試験と使用性評価試験を実施した。前面衝突試験は、自動車のカットボディにチャイルドシートを取り付け、 55km/hの前面衝突時の安全性を評価する。使用性評価試験は、チャイルドシートの誤使用防止の観点からチャイルドシートの構造や表示などについて評価する。2007年度は12機種について実施した。 |
| 研究テーマ | 歩行者脚部アセスメント調査試験 |
|---|---|
| 委託元 | (独)自動車事故対策機構 |
| 研究内容 | 現在、(独)自動車事故対策機構では、自動車前面部の歩行者脚部保護性能を評価し、その結果を公表すること(以下、「歩行者脚部アセスメント」という)を検討している。歩行者脚部アセスメントで用いる衝撃子の候補の一つとして、現在、欧州の法規で用いられているTRL脚部衝撃子が挙げられるが、同衝撃子の骨格を覆う(脚部の肉部に相当する)素材として用いられている「コンファTMフォーム」は、温度や湿度によってその特性が大きく変化し、試験結果に大きな差を生じさせる可能性がある。そこで、本調査研究では、特に、設備の都合上、調節が困難な「相対湿度(以下、「湿度」という)」を調査・検討対象とし、「コンファTMフォーム」が試験結果に及ぼす影響の度合いを確認することを目的とした。その結果、湿度の違い(低湿度(33%~36%)と高湿度(76%~80%)の2水準で調査)により、TRL脚部衝撃子で計測される膝部の剪断変位の最大値の変動が大きい(変動係数:8.8%)ことがわかった。そのため、同計測値を安定的に取得するには、試験時には調節が困難な湿度コントロールが必要と考えられた。 |
| 研究テーマ | 自動車安全対策のマネジメントサイクルの推進に係る調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 国土交通省では、道路交通事故の防止および被害の軽減を図るため、自動車の安全基準の拡充・強化等の車両安全対策を実施している。車両安全対策は主にその実施に先立ち、収集した事故情報をさまざまな角度から分析するとともに、実施後にも効果を評価し、必要な見直しを行う「自動車安全対策のサイクル」として実施している。本調査では、自動車安全対策のサイクルを推進するために、交通事故の実態、全体傾向の把握に関する基礎調査を行った。この調査内容は、①全事故推移の俯瞰、②近年の事故実態や傷害状況等の傾向の具体的把握、③事故類型別の車種・衝突部位別傷害状況等の傾向の具体的把握に関する全244項目の分析である。この結果から重点的に分析すべき分野を、(1)ドライブレコーダを用いた追突事故等の要因分析、(2)側突事故の被害軽減に資する分析の2分野とし、詳細な分析を行った。また、すでに導入された安全対策の効果評価として、昨年度に引き続き中型トラクタのABSと大型後部反射器の評価を行うとともに、新たに歩行者頭部保護と直接前方視界についても評価を行った。 |
| 研究テーマ | 後面衝突用ダミーの動的衝撃応答性と静的バックセットとの関連性の調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 追突時の頚部傷害低減に向けた国際的な取り組みとして、国連ECE/WP29/GRSPの下でヘッドレストに関する世界統一基準(GTR)策定のための国際会議が開催されている。GTR-Phase1ではヘッドレストに対する基準要件として、静的バックセット(後頭部とヘッドレストとの距離)および可動性を有するヘッドレストのためのダイナミックオプション試験が議論され、 2008年3月に国連ECE/WP29において可決された。さらにGTR-Phase2として、生体工学的観点に基づく傷害の評価の必要性から新たな動的評価試験の議論も開始される予定となっている。このヘッドレストGTR策定のための基礎データ収集を目的として、本研究では、4種類のシートを用いて、後面衝突用ダミー(BioRID-Ⅱ)の動的応答特性と静的バックセットとの関連性を調査した。静的試験では、3Dマネキンとヘッドレスト測定装置を用い、静的バックセットの計測を行った。また、その結果を基にダミーの姿勢の設定を行い、スレッド試験機による動的試験を行った。動的試験の結果、ダミーの動的応答特性と静的バックセットとの関係において、頭部加速度や第一胸椎加速度はバックセット量が小さいほど高い値を示す一方、頚部の荷重やモーメントではバックセット量が大きいほど高い値を示す傾向となっていることがわかった。ダミーの外観挙動に関しては、バックセット量が小さくなるほど、ダミー各部位の移動量も小さくなる傾向となっていた。 |
| 研究テーマ | フレキシブル脚部衝撃子の認証ツールとしての性能調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 現在、国連のECE/WP29/GRSP/INF-PS/Flex-TEG(以下、「Flex-TEG」という)では、従来の脚部衝撃子よりも生体忠実度が高く、より適切な傷害判定が可能な「フレキシブル脚部衝撃子」を用いた歩行者保護に関する世界統一基準(PS-GTR)の策定に向けた技術的な評価活動が行われている(議長国:日本)。本調査では、Flex-TEGの評価活動で必要とされている調査試験を行い、加えてFlex-TEGの会議の状況を調査することを目的とした。その結果、フレキシブル脚部衝撃子の最新版であるtype GT(Flex-GT)の実車相当試験での良好な「繰り返し負荷特性」ならびに「再使用性」を確認することができた。また、 2007年12月7日に、ドイツのBAStで開催された第5回Flex-TEG会議の動向を調査し、日本の対応方針を検討するための基礎資料を作成することができた。 |
| 研究テーマ | 前面衝突試験によるデータ収集 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | サイズ・重量の異なる車両同士の前面衝突時における双方の乗員保護の確保(コンパティビリティ)の改善は、国際的にも衝突安全における重要課題の一つに位置づけられている。その最初のステップとして、フロントサイドメンバをはじめとする車体前部構造部材同士の相互干渉(構造インタラクション)の確保が重要とされており、その評価方法と評価指標が検討されている。本調査では、現行車両15車種の剛体壁フルラップ前面衝突試験にてバリア荷重分布計測を行い、構造インタラクションの評価指標の一つとされているAHOF(Average Height of Force)等の全体的な傾向を把握した。また、同一型式の小型乗用車を用いた2回の剛体壁フルラップ前面衝突試験結果から、バリア荷重分布評価結果の再現性について検証し、各種評価指標の良好な再現性を確認できた。しかしながら、一部の評価指標は、車両前部下面の樹脂性部品の有無による衝突初期の荷重分布の差異に影響されることが分かった。このため、今後も引き続き、バリア荷重分布評価の再現性を含め、構造インタラクションの評価方法を検討するための試験を行い、基礎データを得る必要がある。 |
| 研究テーマ | クロスシートの乗客挙動解析作業 |
|---|---|
| 委託元 | (財)鉄道総合技術研究所 |
| 研究内容 | 本研究は、列車の衝突事故を想定した乗客の挙動を調査することで、乗客の被害低減を検討するための基礎データの取得を目的としている。研究内容は、人体ダミーの衝撃試験と乗客挙動シミュレーション解析の2つから成る。人体ダミーの衝撃試験では、スレッド試験装置の台車上に列車の座席を再現し、座席に人体ダミーを座らせた状態で台車に加速度を与えることで、衝突事故時の列車乗客の挙動や人体ダミーに加わる加速度などを調査した。一方、乗客挙動のシミュレーション解析では、人体FEMモデルを使って、人体ダミーの衝撃試験とほぼ同条件でのコンピュータ・シミュレーション解析を実施した。 |
| 研究テーマ | チャイルドシートアセスメントにおける腹部圧迫計測に係るダミー改良に関する調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | (独)自動車事故対策機構 |
| 研究内容 | チャイルドシートアセスメントは、市販されているチャイルドシートを前面衝突試験と使用性評価試験の2種類の試験による評価をおこない、その結果を安全性能として公表している。さらに幼児用チャイルドシートについては、ダミー腹部に加わる圧迫による腹部荷重が評価項目のひとつとなっており、1.38kN(閾値)を超えた場合は、その部分の評価が「×」と判定される。しかし、最近の研究からチャイルドシートのタイプによっては、ダミーの構造に起因した問題により腹部荷重が正確に計測できないことがわかってきた。このため、本研究では、このようなタイプのチャイルドシートに対しても、腹部荷重の計測が可能となるように、ダミーを構成する部品の変更・改良(製作)をおこなった。また、変更・改良した新たな部品を既存ダミーに組み込み、チャイルドシートアセスメントと同一条件での試験をおこない、本事業での使用の可否を判定した。その結果、新たな部品を組み込んだダミーは、有効に機能することが確認できたため,本事業での使用が可能であるとの結論を得た。 |
| 研究テーマ | 映像記録型ドライブレコーダ活用モデル事業 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 映像記録型ドライブレコーダによって収集されるニアミスデータを利用して運送事業者が安全教育を行おうとした場合、収集されるデータにはニアミス以外の不要なデータが非常に多く、データの回収及び解析を行うために多大な労力が必要となり、これが安全教育への活用が進まない原因の一つとなっている。そこで、本事業では、回収したニアミスを含む大量のデータからニアミス映像を判別するためのソフトウェアを試作し、実際のデータに適用して検証を行った。その結果、すべてを目視で判別する場合に比べて約1/45の手間でデータ解析が可能となることがわかった。また、あわせて判別ソフトウェアの使用を前提としたデータの回収方法、注意点、および判別されたデータを日々の安全教育に活用するための具体的な解析方法等について実例を挙げて検討した。さらに、検証の過程で行った解析業務内容を定量的に整理し、必要な機材、工数、所要時間、留意点等を整理した。なお、この判別ソフトウェアは、タクシー事業者への適用を前提として試作されたが、トラック・バス事業者からの要望もあり、トラック・バスに適用する場合の課題についても整理した。 |
| 研究テーマ | 事故の再現実験による車両安全対策の検討調査 |
|---|---|
| 委託元 | (財)交通事故総合分析センター |
| 研究内容 | 自動車交通事故による死者数は減少傾向にはあるものの、依然として年間5,000人を超える尊い命が奪われている。また、負傷者数も100万人を超える状況が続いている。このような状況の中、社会的に注目されている特定の事故形態の調査が行われており、この調査の中で追突事故の分析、および、重量差のある車両同士の前面衝突事故に関する再現実験ならびにシミュレーションを担当した。追突事故の分析の結果、被追突車乗員の傷害内容は軽度の頸部傷害が9割を占めること、運転者が女性の場合は男性に比べて軽自動車の割合が高いこと、等の結果を得た。また、最近注目されているむち打ち低減対策シートについて、後遺傷害率に基づく評価を行い、対策前のシートと比較して傷害率が若干低減していることを確認した。前面衝突事故については、軽自動車対小型乗用車(ステーションワゴン)の事故例を取り上げ、事故の再現実験ならびにシミュレーションから、車両間の重量差や前面構造部材の配置やバンパリインフォース(左右のフロントサイドメンバー間を車両前部で結合している部材)の有無等が車体変形に及ぼす影響や、事故における乗員傷害の発生要因等について考察した。 |
| 研究テーマ | 人体傷害データの分析 |
|---|---|
| 委託元 | (財)交通事故総合分析センター |
| 研究内容 | 交通事故による死者数は1993年以降、減少傾向を示している。一方、自賠責保険の支払い件数のうち、後遺障害者支払い件数は年々増加する傾向にある。このような状況を踏まえ、今後の自動車安全対策の策定には、後遺障害の被害軽減を考慮した取り組みが必要になっている。本研究では、後遺障害について、国土交通省の保有する自賠責保険の後遺障害データと(財)交通事故総合分析センターが保有する交通事故統合データをマッチングさせた後遺障害データベースを基に、後遺障害の発生状況を分析した。また、交通外傷について、日本救急医学会提供の救急医療の外傷データと交通事故統合データをマッチングさせた交通外傷データベースを基に試行的な分析を行った。その結果、後遺障害については、事故類型別では出会い頭事故が多い。また、自賠責保険の後遺障害データでは、その程度に応じて第1級~第14級までの14段階に区分され、後遺障害が残存する身体部位・機能等に応じて35の系列に区分されているが、この分類によると、軽度の後遺障害(等級:12級、14級)と、神経系統の障害(系列)増加していることが明らかとなった。また、交通外傷については、交通弱者である二輪車、自転車、歩行者の割合が多く、これらの乗員、歩行者の傷害が異なることが推察された。今後の課題は、データベースのマッチング方法の精度向上と、事故類型別の詳細な分析である。 |
| 研究テーマ | 後突安全性能アセスメント調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | (独)自動車事故対策機構 |
| 詳細 | 国内や海外において、むち打ち傷害の低減を目的とする新たな自動車アセスメントとして後突安全性能評価試験が検討されており、EuroNCAPでは同試験が2008年度より開始される予定になっている。一方、国内においても、(独)自動車事故対策機構がむち打ち症低減を目的とした試験をJNCAPに導入することを検討しており、調査研究を2005年度より行っている。2007年度の調査研究では、実車を用いずにシート単体での後突安全性能評価が可能かを判断するため、2006年度に実施した実車試験での結果を基に試験条件を定め、スレッドによるシート単体での試験を行った。また、シミュレーションによる確認やアセスメントにおける試験波形の検討、シートバック倒れの評価の必要性についても検討を行った。複数のシートについて試験を行った結果、異なる二つの波形においてシート性能評価の優劣の順序が変化しなかったことや、実車試験とスレッドテストにおける結果の同等性等の点から、シート単体での試験でも十分にアセスメントを実施できるということが証明され、シミュレーションでも確認された。また、過去の実車実験データ等から試験波形はEuroNCAPのMedium波形などで用いられている三角波形が妥当であることがわかり、シートバック倒れについては、国内の事故事例調査のデータでは、シート変形の有無と乗員の傷害の間に明確な関連性は無いことがわかった。 |
| 研究テーマ | 座席衝撃試験 |
|---|---|
| 委託元 | (独)海上技術安全研究所 |
| 研究内容 | 本研究は、2006年4月9日に鹿児島県佐多岬沖で発生した高速船海難事故に端を発した対策検討の研究課題として、乗客の受傷メカニズムを解明するとともに、高速船座席・シートベルトの評価手法を検討するために、事故を模擬した衝撃試験を実施した。この事故では、シートベルトを着用した乗客でも腰椎を骨折したケースが見られた。高速船は通常水面から約1.5m浮上した状態で航行しているが、海上物体との衝突で後翼が折れ、船体が着水した際の単純な下方向からの衝撃だけで乗客が受傷したとは考えにくい。そこで、座席と乗員の相対的な動きにも着目し着水前に乗客が一旦浮いた状態になり、再着座と同時に下方向からの衝撃を受けたことで、人体に加わる衝撃力が増したと仮説を立て、再現試験により検証することにした。座席座面から人体ダミーが浮いた状態にして、スレッド衝撃試験装置を用いて衝突事故時の衝撃を与え、ダミー腰椎に加わる荷重を測定した。この試験結果から、シートベルトの緩みなどにより乗客が浮いた状態で下方向からの衝撃力が加わると、腰椎骨折の耐性値に相当する腰椎荷重が発生することが明らかになった。現在、本結果をもとに、高速船の座席・シートベルトに関する要件の法令化が検討されている。 |
| 研究テーマ | 事故実態と自動車アセスメントとの相関に関する調査研究に係る業務 |
|---|---|
| 委託元 | (独)自動車事故対策機構 |
| 研究内容 | 本調査では、交通事故統計データを用いて、JNCAP(自動車アセスメント)フルラップおよびオフセット前面衝突試験結果と事故実態との相関に関する調査を行った。これまでの調査研究より、総合評価および試験別の評価レベルと実事故の相関性が見られることは確認されているが、それらの評価の元になっているダミー身体部位(頭部、頸部、胸部、下肢)別のダミー傷害値と実事故データにおける死亡重傷率との相関を分析した。分析の対象とした車種は2000年度~2006年度までにJNCAP前面衝突試験の対象となった153車種とした。対象とした事故は1997年~2006年までに発生した車両相互事故であり、かつJNCAPの試験条件に近い条件(シートベルト着用等)により絞った。乗員は運転者に限定し、最終的な対象データ数は141,632となった。相関分析には、データの分布中心やバラツキの範囲などグラフ化した上で比較する分析手法と、ある特定の因子の影響に注目するために他の因子の影響を極力排除した上で分析する手法の2種類の手法を用いた。その結果、一部のダミー傷害値では死亡重傷率との相関を確認した。一方で、相関を確認できなかったダミー傷害値もあったが、その原因としては、交通事故統計データには最大傷害部位の傷害情報しかなく、部位ごとに計測される傷害値データとの対応が困難であること、事故データの衝突条件が衝突試験の衝突条件よりも緩いデータが中心であることなどが考えられた。 |
| 研究テーマ | 大型車緊急ブレーキ時発生減速度等調査~大型貨物車の通常制動時における減速度~ |
|---|---|
| 委託元 | (財)日本自動車輸送技術協会 自動車基準認証国際化研究センター |
| 研究内容 | 緊急制動灯(Emergency Stop Signal、以下、「ESS」という)は、急制動が必要な緊急時に、後続車ドライバに対して急制動を知らせること、および急制動が必要になるような緊急時であることを知らせるものである。ESSの作動要件は既に国連GRRF 会議で決められている。このうち、M1、N1(乗用車および小型商用車)の作動開始閾値となる減速度は、日本で実験を行い、妥当性が確認されている。しかし、M1、N1 以外の車両カテゴリの作動開始閾値については、検証されていなかった。そこで、M1、N1 以外の車両のESS 作動要件の妥当性の検証を目的とし、2006年度は大型貨物車の緊急制動時における最大減速度分布を調査した。また、2007年度は通常制動時における最大減速度分布を調査し、ESS作動要件の妥当性を検証した。調査の結果、緊急制動時および通常制動時における最大減速度分布より、M1、N1 以外の車両カテゴリのESS 作動要件は妥当であることを確認した。 |
| 研究テーマ | シートベルトリマインダ(SBR)に関する調査 |
|---|---|
| 委託元 | (財)日本自動車輸送技術協会 自動車基準認証国際化研究センター |
| 研究内容 | 本調査は、SBR(シートベルトを非着用で走行した場合に音による再警報を行う装置)のシートベルト着用率向上効果を検証するとともに、SBRに対する運転者の評価を把握した。実施内容および得られた成果は、以下のとおり。 (1)運転者および助手席乗員のシートベルト着用率調査 乗用車6,111台を対象に、運転者のシートベルト着用の有無を調査した。SBR搭載車のシートベルト着用率(98.3%)は、SBR非搭載車のシートベルト着用率(91.1%)より明らかに高いことがわかった(1%水準で有意差あり)。また、助手席に乗員が乗車している乗用車2,252台を対象に、助手席乗員のシートベルト着用の有無を調査した。SBR搭載車のシートベルト着用率(98.4%)は、SBR非搭載車のシートベルト着用率(85.0%)より高いことがわかった(1%水準で有意差あり)。 (2) SBR搭載車運転者に対する聞き取り調査 SBR搭載車運転者451名に対する聞き取り調査を実施して、SBRに対する肯定的な評価および否定的な評価を把握した。SBR搭載車運転者のうち約86%の運転者が、SBR警報音がシートベルト着用率向上に役立つと回答した。 |
| 研究テーマ | 自動車の予防安全装置の効果評価に関する調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 本調査研究では、学識経験者、自動車業界、研究機関、警察庁、国土交通省で構成する「車両の安全装置の効果評価に活用する車載記録装置に関する検討会」のもと、イベントデータレコーダ(EDR)やドライブレコーダなどの車載記録装置を事故分析、および各種の安全装置の効果評価を行うツールとして活用することを目的として調査・研究を実施した。ドライブレコーダについては、フィールドデータを収集し、2006年度に作成した要件(主に追突事故に係る予防安全装置である被害軽減ブレーキの効果評価のための要件)の検証を行った。また、他の予防安全装置(横滑り防止装置)の効果評価を行うための課題についても整理した。さらに、ドライブレコーダデータを用いた予防安全装置の効果評価手法や、ドライブレコーダによるデータ収集・分析、データベース化やその管理まで含めた一連の予防安全装置の効果評価体制について論点抽出を行った。一方、EDRについては、活用に関する全体構想、および、米国の動向を踏まえ、事故分析および車両安全対策の向上に活用するための技術要件を整理した。 |
| 研究テーマ | アルコール・インターロック装置に関する技術課題検討のための調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 国土交通省では、飲酒運転根絶のため、飲酒状態の有無を判断し、飲酒状態にある場合にはエンジンを始動しないようにする「呼気吹込み式アルコール・インターロック装置(AILS)の技術指針案」を作成することを目的として検討会を設置し、下記を含む最終取りまとめを公表した。JARIは、以下の成果を得るための調査を行なった。 1)呼気吹込み式のAILSの技術指針案 ・原則として、欧州の技術基準(任意装備)の要件に整合化させたが、精度試験など、一部の規定について日本の実情に合わせた。 ・飲酒運転違反者への再犯防止対策としてAILSが活用される場合については、電子記録要件や再測定に係る要件などの追加的要件を追記した。 2)呼気吹込み式以外の飲酒運転防止技術の開発の方向性 ・検知技術の向上、ユーザ受容性の向上、車両とドライバの役割分担といった課題について、最終的にインターロック技術へとつなげるべく、警報を発する等の方法で活用する旨等の方向性を提示した。 3)その他 ・呼気吹込み式のAILSは今回取りまとめた技術指針案を元に必要な検証等を経て、その活用を期待し、今後の動向やニーズを踏まえながら、装置の認定制度などの構築についても検討していく。 活用方策については、関係者間で引き続き検討を進めることが必要である。 |
| 研究テーマ | 先進安全自動車(ASV)の開発・普及に関する調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 国土交通省のプロジェクトとして進められているASV推進計画は、2006年度から第4期5ヵ年計画として立ち上げられた。第4期2ヵ年目の2007年度は、「技術開発」および「普及促進」を柱とした活動において、当研究所は、以下の項目を担当するとともに、ASV事務局(国土交通省)の支援を行った。 1) 技術開発にかかわる活動 ①欧米における通信を利用した運転支援システムの検討状況について動向調査を行った。 ②WG活動におけるコンセプト仕様書の策定、システム定義書の策定に資料を提供するなどして協力した。 ③模擬市街路における電波伝搬実験、効果評価実験などの実験に協力した。 2) 普及促進にかかわる活動 ①ASV技術の効果評価(予測)手法を確立するため、この予測手法において特に重要なパラメータとなっている「安全作動率」に関する実験調査を行った。 ②「ASV体験システム」に組み込むシナリオについて評価実験を行い、組み込む際の注意点を抽出するとともに、シナリオの改善を図った。 ③代表的なASV技術の購入ユーザにASV技術説明資料を配付した結果、どの程度の理解が促進されたかに関するアンケート調査結果を分析した。 また、ASV事務局が主体となって実施したASV技術の実用化状況調査、ASV技術説明資料の配付、ラジオ放送を利用したASV技術の広報、第4期ASV推進計画を紹介するDVD製作、東京モーターショーへの出展などに協力した。 |
| 研究テーマ | 先進的運転支援技術における国際調和を前提とした警報システムに係るガイドラインの基礎調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 |
| 研究内容 | 世界的にみて、また国内的にみても交通事故防止は喫緊の課題であり、より一層の改善が望まれている。とくに我が国では、自動車技術の進歩が著しく、これまでの衝突安全技術に加え、横滑り防止装置や被害軽減ブレーキにみられるように、先進的な予防安全技術の研究開発とその実用展開が図られており、今後とも先進技術を駆使した自動車の高度化・知能化が促進されるものと予想される。かかる状況のもと、自動車の安全・環境基準の国際調和活動が行われているUN/ECE/WP29(国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム)において、2002年「ITSインフォーマルグループ」が立ち上げられ、国際の場において先進技術に関する基準化の検討が開始された。ITSインフォーマルグループでは当面の活動方針を策定し(2004年)、その後2005年~2006年の2ヵ年では先進技術に関する国際的な動向について審議し、基準化の方向性についてとりまとめた。その結果、2007年度では国際調和研究活動を行っているIHRA-ITS WG(International Harmonized Research Activities)との連携のもと、警報ガイドライン(案)の策定に向け着手したところである。本報告では、IHRAの場などで審議された内容について要約するとともに、これまで研究されてきた警報ガイドラインについてとりまとめている。 |
| 研究テーマ | ITS通信システムアーキテクチャの規格化に関する調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 次世代ITS通信システムにおいては、路車、車車間通信等のシステム間の相互接続・運用性の確保や統合のため標準的なしくみ(アーキテクチャ)が必要となる。本調査研究は、安全系アプリも含め路車、車車間通信全体を見通したITS通信システムアーキテクチャ(SA)を策定するとともに、その標準化を検討した。2007年度は、ITS通信SAの検証や、ITS通信SAの制御・管理機能の機能の具体化のため、実証段階の日、米、欧のITS通信関連のシステムとサービスを調査して計11のサービスに整理するとともに、記述方法を統一して一元的に整理し、かかる整理結果をもとに、ITS通信SAの制御・管理機能の内でも重要な機能である優先度管理と情報蓄積・鮮度管理に着目し、その必要項目と要件を検討して「ガイドライン案」として取りまとめた。また、2006年度策定のITS通信SAを、日、米、欧の実証実験レベルのITS通信関連システム・サービスで検証し、SAの具体要素の過不足、その実現レイヤの整合性や定義の適切性等を検討し、その結果をもとにSAを改訂した。さらに、かかる検討結果より、ITS通信SAの標準化対象候補を整理し、実現性等を踏まえて評価し、2つの標準化候補項目を抽出してそのスコープのたたき台を作成した。 |
| 研究テーマ | 安全運転支援車車間通信共通基盤機能の標準化に関する研究 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 2007年度は、国内においては安全運転支援の車車間通信(5.8GHz)のための実験用ガイドラインが (RC-005)が制定される一方、欧州ではマルチホップを利用した車車間通信の検討が進みISO/TC204/WG16への提案に向けた活動が進められた。本研究ではこうした国内・海外の動向を調査しつつ国内における規格化の動きを支援する活動を中心に、ISO/TC204/WG16への提案も視野に入れた新たな通信プロトコルの可能性も検討した。海外動向調査については①PReVENTのデモ、②ITSワールドコングレス北京、③TRB年次総会に参加し、車車間通信技術の動向についての情報を入手した。また、安全運転支援の車車間通信のセキュリティの検討動向について特に欧州の動向を調査した。国内の規格化支援については「実験用ガイドラインRC-005」に記載されている車車間通信の中継方式であるRCP(Relay Control Protocol)方式の動作をフィールドで検証し、この方式が余分なパケットを抑制する効果を持つことを確認した。中継における不要パケットの抑制は、車両が有する位置情報(自車両、周囲車両)を利用することでも実現することができ、こうした中継方式がRCP方式と同等の効果が得られることをシミュレーションで示した。位置を利用する車車間通信は今後ISO/TC204/WG16でも検討されると予想され、日本でもその有効性を見極める必要がある。 |
| 研究テーマ | 移動体ロケーションベースの情報交換に関する調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 車両からのデータをセンターで集約・統計処理するプローブ情報システムの標準化活動はわが国のリードのもと進められているが、こうした形態を取らない移動体同士で情報を交換するシステムも出現しつつある。こうした新たなシステムとそれによるサービスの創出はクルマ社会だけでなく、産業・経済、環境などに大きなインパクトを持つと期待される一方、その実現に向けて考えるべき課題も指摘されており、さまざまな視点からの検討が必要である。本調査研究は、2006年度の調査研究結果に基づき、移動体ロケーションベースの情報交換に関して、今後の標準化活動において参照できる資料として、概念モデル、情報モデル等の基本形を作成した。具体的には、移動体ロケーションベースの情報交換に関して、コンテキスト情報、コンテナ情報、情報交換の方法、情報や制御のフローなど、その情報交換を特徴づけるさまざまな側面を適切に捉え、システム個々の細部に立ち入らないレベルでモデル化し、その比較検討を行うために有用なモデル化手法を検討した。これらの分野では一般にUMLなどの標準的な記法をベースにしたモデル化手法が使われているので、モデル化手法は基本的にはUMLをベースとした。そして、特徴的な移動体ロケーションベースの情報交換を行っている事例に対してモデル化による整理を試み、有用性を確認した。 |
| 研究テーマ | ITS車載システムの標準化に関する調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 本研究は、環境配慮型社会や世界一安全な道路交通社会の実現に向けて取組みが開始された「IT新改革戦略」に対応した次世代の車載システム構築に向けて、標準化が必要な領域を検討しISO/TC204等における規格化検討、国際規格化提案を支える調査研究を行うことを目的とする。「安全・安心」分野に関しては、ITS推進協議会、J-Safety委員会などにおけるITSサービスの検討状況、車載システムにかかわる標準化の動きについて調査した。「環境・効率」分野に関しては、エネルギーITS研究会(委員長:名城大学 津川教授)を設置し、短期、中長期のITSサービスについて検討を行うとともに、関連技術の先端研究の状況を把握するため欧米調査を実施した。優先開発項目として、隊列走行、プローブ情報活用型信号制御、ITSのCO2削減効果の評価法などがあげられた。今後の課題として、情報や警報、通信の管理・制御の標準化について、実現方法を考慮した検討が必要であること、エネルギーITSの開発システムについては全体のシステム構成や車載システムに求められる機能を調査・整理し、基盤となる機能に関して標準化項目の検討を行う必要があること、などがあげられる。 |
| 研究テーマ | 安全運転支援システムの試験評価法の標準化に関する研究 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 現在「IT新改革戦略」のもとで各種の安全運転支援システムの実証実験が各地で行われているが、システム展開の効果を定量的に予測する手段として計算機によるシミュレーションが効果的である。本研究では安全運転支援システムにどのようにドライバが反応するかを予測する標準的なシミュレータ(ドライバ運転行動シミュレータ)を構築することを目標としており、国内のさまざまなシステムの標準的な評価ツールとして活用されるほか、最終的にはISO/TC204/WG14における検討テーマ評価に利用されることを目指すものである。本ドライバ運転行動シミュレータは、複数の車両が走行している場合、各ドライバの特性を確率的に分布させて、事故がどの程度の割合で発生するかをシミュレーションする、いわゆるマルチエージェントシミュレータである。ドライバの複雑な特性をUDM(Universal Driver Model)として簡単に表現できるようにしていることが特徴である、そのためのしくみとして「外部世界モデル」と「欲求駆動型行動計画」という2つの概念を取り込んでいる。2007年は交差点事故への適用を当面の目標においてUDMの基本部分を構築した。本研究はJ-Safety委員会(事務局ITS-Japan)の効果評価分科会と連携して進めており、研究の成果は直ちに国内で展開されている安全運転支援システムの効果評価あるいは効果予測に利用される。 |
| 研究テーマ | ISO/TC204/WG1国内分科会の国際規格化活動支援 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | ISO/TC204/WG1では、さまざまなITS応用システム間での相互操作性や相互運用性の向上に資する共通基盤の整備を進めている。2007年度は、昨年度に引き続き日本が原案作成を担当している作業項目であるTR24098(ITS展開導入計画の策定手順)、CD24097(Webサービスの利用)等を中心に活動を実施し、国内分科会を3回開催するとともに2回の国際会議に専門家を派遣した。作業項目中、ITS参照アーキテクチャのサービスの分類定義に関わるISO14813-1、ITSに関するデータ共有化のためのデータデジストリとデータ辞書の要件に関わるISO14817、日本提案のITS規格文書のXML記述のルールに関わるISO24531がISOとして規格化された。ISO/TC204/WG1はこの他にも10以上の作業項目を抱えているが、国際的にも、国内的にもリソースが不足しており、国内分科会においても、重点に置くべき作業項目を吟味し、これ以外の項目については、概要を把握して日本に影響の大きい内容が含まれている場合に対応策を検討するという方針で取り組んでいる。 |
| 研究テーマ | ITS共通車載機に関する調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | (財)機械システム振興協会 |
| 研究内容 | 本研究は、現在導入が検討されているITSシステム及び将来増加する事が予想されるITSシステムを調査し、2015年~2020年頃の車載機に必要となる機能や技術を検討、技術開発課題を明確にした戦略的ロードマップを作成することを目的として実施した。まず、IT新改革戦略やエネルギーITS構想(経済産業省)、民間テレマティクスなどについて調査し、ITSの時系列的な展開を記述したシナリオおよび展開チャートを作成した。そのうえで、車載システムに求められる機能/性能要件、実現技術などについて検討し、体系的に整理し、さらに交通安全対策や環境保全・省エネルギ対策、高齢化対応を進める上で重要と考えられる項目を選定し技術マップとしてまとめた。さらに、重要技術の進展と課題とを検討しロードマップを作成するとともに、2020年頃の車載システムの機能構成をITS共通車載機のアーキテクチャとしてまとめた。本研究は、自動車メーカや電機・通信機メーカ、ITS関連団体の参加を得てITS車載システム技術ロードマップ検討委員会(委員長:慶應義塾大学重野准教授)を設置して実施した。2007年度の成果を積極的に公表しITS関係者との共有化を進めることによって、技術開発の促進に繋げて行く。本研究は、(財)JKAの機械工業振興事業補助金の交付を受けて行う(財)機械システム振興協会の委託による事業として行なわれたものである. |
| 研究テーマ | プローブ情報システム全般の匿名性、セキュリティに関する調査研究および当該研究委員会の組織・運営 |
|---|---|
| 委託元 | 慶應義塾大学 |
| 研究内容 | プローブ情報システムの普及、国際展開のためには、データ提供者であるドライバが安心して情報を提供できるプライバシ、セキュリティ対策等の基盤を構築する必要がある。プローブ情報システムの実現に必要な匿名性、セキュリティの評価基準や、匿名認証方式及びセキュアな通信路のためのインターフェイス等を研究し、国際標準化を推進する。本事業は経済産業省から慶應義塾大学が受託し、当研究所はプローブ情報システムの匿名性、セキュリティに関する調査研究を受け持つ(再委託)。国際標準化活動を展開している「プローブ情報システムにおける個人情報保護に関する基本原則(ISO CD24100)」での検討を踏まえつつ、2007年度は道路交通情報の生成、提供を主目的とする国内外のプローブ情報システムに関して、システム構成、採択しているプライバシーポリシー、セキュリティ調査を行い、技術面、運用面で実施、考案されているプライバシー対策を確認し、提案すべき匿名性の評価基準の検討を行なった。2008年度以降は、匿名性の評価基準について国際標準提案を実施していく。 |
| 研究テーマ | 次世代ロボット知能化プロジェクト 高速移動体知能(公共空間分野) |
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| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 次世代ロボット知能化プロジェクトは、「21世紀ロボットチャレンジプログラム」の一環として、経済産業省が公募した事業である。本事業では、ロボットが実用化できる用途や使用条件が限定的である現状を打破するため、確実性を持った自律的な活動に必要な知能化技術の開発が求められる。2006年度に試作したセンタレスプローブ技術をベースに、2007年度より5年間に、高速移動体(ロボット、自動車等)が渋滞、危険箇所などの周囲環境を認知し、複数の高速移動体間で情報を共有し、最適な判断・制御を可能とする汎用的な高速移動知能モジュールを開発し、その有効性を実環境に近い環境下で検証する。慶應義塾大学、アイシン精機(株)と共同で行い、当研究所は有効性検証を受け持つ。2007年度は、開発する知能モジュールをすべて搭載し、有効性を検証するための具体的な方策(有効性検証シナリオ)を策定した。また、シナリオに従ってフィールド実験を行い、交通状況を認知したデータを収集・分析し、シナリオを検証した。フィールド実験は他のITS推進活動(伊豆地域ITS推進委員会)と連携して行い、多面的な評価を展開した。2009年度以降は、開発された知能モジュールを搭載したフィールドでの評価、シミュレーションによる評価を行なう。 |
| 研究テーマ | 製造産業技術対策調査等(自動車の電子化に係る欧州調査) |
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| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | 1970年代以降、自動車の電子化は飛躍的に自動車の性能を向上させ、低燃費・低公害等の技術革新は、我が国の自動車産業の「強み」に大いに貢献してきた。その一方で、システムの複雑化、電装品コストの原価圧迫、ソフトウェアのバグに起因する品質問題が、電子化がもたらす負の影響として顕在化しつつあり、自動車産業の競争優位に与える影響が懸念されている。また、欧州は加速する自動車の電子化の国際標準化を主導しようと産学官一体となった活動を積極的に展開している。そこで、自動車における電子化時代を戦略的に勝ち抜くためにも世界レベルでの現状把握・将来動向調査を行い、日本の自動車産業が国際標準をリードできるように、10年先・20年先を見越した技術基盤の強化を図るため、各種情報収集・調査・分析を行い、今後の取組み方を提案した。 1)調査プロジェクト ①自動車の電子プロジェクト. :EASIS、ATESST、SPARC ②自動車電子基盤強化に係るプロジェクト. :ARTEMIS ③自動車電子技術の国際標準化動向調査 2)調査成果(判明事項) ①各プロジェクトの活動内容 ②FlexRay用X-by-wireやISO26262規定化しくみ ③次期プロジェクトのHAVE-IT(自動運転)の情報 ④FSFS(研究所)のメカトロニクス部門の存在 3)まとめと今後に向けた提案 ①戦略的・継続的・共通領域を開発するEU活動 ②産・学・官・研究所の連携の良さ ③開発と標準化がセットになった活動 ④欧州における戦略・ロードマップの調査 |
| 研究テーマ | その他の研究 |
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| 研究テーマ | 2007年度JICA集団研修「環境保全のための自動車技術」 |
| 委託元 | (独)国際協力機構 |
| 研究内容 | 2007年度JICA集団研修は、ボツワナ・中国・エクアドル・インドネシア・ヨルダン・パキスタン・サウジアラビア・スリランカ・タンザニア・タイ・バヌアツの11ヵ国11名が参加し、6月25日から8月10日の7週間にわたり実施した。ボツワナ・エクアドル・タンザニア・バヌアツは、本研修に初参加の国である。本研修の目的は、自動車由来の環境問題改善に向けた施策を策定するための人材育成である。研修の対象は、割当国政府より推薦された自動車関連の環境問題に携わっている中央または地方政府の行政官・技術担当官となる。研修内容は、以下のとおりである。日本の自動車産業の概況、自動車産業政策、排出ガス低減技術、排出ガス試験法、自動車燃料、燃料電池概論、電気自動車・ハイブリット自動車概論等について、講義と当研究所の試験設備を活用した実習を交えて実施した。また、自動車メーカをはじめとする関係機関のご協力を得て、日本の検査登録制度、リサイクルへの取り組みなど、見学、ディスカッション等を実施した。研修の最後には、まとめとして本研修で得られた知識をもとに、帰国後の自国の環境問題改善に向けた活動について、アクションプランを作成し発表会を実施した。 |
| 研究テーマ | 日本-インドネシア経済連携協定に係わるミッション派遣による事前調査事業 |
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| 委託元 | 経済産業省 |
| 研究内容 | EPA発効後の協力事業が円滑に行われることを目的に、2007年12月および2008年2月の2回にわたり、インドネシアの自動車に係わる主な試験・研究機関を訪問し、その現状と課題を予備的に調査した。その結果、カウンターパートを早期に決定してワーキンググループを立ち上げ、5つの項目(①大気質改善に向けた排出ガス調査、②既存燃料の性状分析の技術支援、③バイオ燃料品質基準策定の技術支援、④騒音規制認証体制への技術支援、⑤タイヤに関するR&D教育プログラム)について、EPA発効後の本格的なF/S調査において検討することを提案した。上記の提案については、インドネシアの運輸省、環境省およびエネルギー鉱物資源省などの協力も欠かせない。工業省を中心に情報の共有化を進め、各省との協力体制を築くことが、発効後実施する本格的なF/S調査とWG活動を推進する上で極めて重要である。 |