賛助員の方は、賛助員のページで報告書を閲覧することが可能です。(一部提供のみ)
| 研究テーマ | 四輪車の騒音規制値議論を見据えたテストデータの試験研究 |
|---|---|
| 委託元 | 財団法人 日本自動車輸送技術協会 自動車基準認証国際化研究センター(JASIC) |
| 研究内容 | 都市内における道路交通騒音をより効果的に低減するためには、市街地における走行実態と発生騒音の関係を把握して最適な試験方法を検討する必要がある。UN-ECE/WP29/GRBでは市街地の走行モードを考慮した新たな加速騒音試験法の検討を行っている。2010年9月のGRB会議では、欧州委員会から現行試験法(ECE R51/02)と新試験法の比較試験結果と規制値案に関する検討結果が報告された。本研究では、新たな加速騒音試験法の国内導入に関する検討を行うために、欧州委員会の報告レポートと国内車両の試験結果の比較を行った。得られた結果を要約すると以下の通りである。 (1)欧州委員会の報告レポートでは、カテゴリー別に得られた新試験法の騒音レベルの累積頻度曲線から上位10%に相当する値を求め、この値を基に規制値の検討が行われている。国内車両の試験結果について同様な解析を行い、両者を比較した。その結果、国内車両について得られた値は、報告レポートとほぼ同等なカテゴリーもあるが、1~2 dB低いカテゴリーもみられた。また、報告レポートのカテゴリー区分を国内車両に適用した場合、一部の車種で国内の区分と異なることが分かった。 (2)このため、日本の実情にあったカテゴリー区分および規制値を検討するためには、データが不足しているカテゴリーの追加試験を行い、更に検討する必要があると考える。 |
| 研究テーマ | 小型排出ガス試験法(WLTP)におけるディーゼル車のカーボンバランス燃費計算に関する研究 |
|---|---|
| 委託元 | 自動車基準認証国際化研究センター(JASIC) |
| 研究内容 | 国連の排出ガス・エネルギー専門家会議(GRPE)において、小型排出ガス試験法(WLTP)の国際統一化が検討されている。WLTPは排出ガス測定方法のみならず、燃費測定方法の国際調和を図る目的を持っており、今後燃費測定方法を検討していく上では、排出ガス成分から燃費を計算するカーボンバランス法の燃費計算式についても、燃料性状の影響などを調査して統一の燃費計算式を検討する必要がある。 本研究では、軽油を燃料とする場合を対象として、各国試験方法で用いられているカーボンバランス法燃費計算式を整理するとともに、ディーゼル小型車を用いたシャシダイナモ試験により、燃料流量計から求めた燃費と各カーボンバランス法燃費計算式により求めた燃費とを比較することにより、各カーボンバランス法の燃費計算の精度を検証した。 5種類のカーボンバランス法燃費計算式を用いて、軽油および世界的に導入の動きがあるバイオディーゼル混合軽油による燃費を求めた結果、バイオディーゼル混合軽油では、燃料中の酸素濃度を考慮した計算式により求めた燃費が、燃料流量計から求めた燃費と最も差異が小さいことを明らかにした。 |
| 研究テーマ | ポータブル排出ガス計測装置(PEMS)を用いた重量車オフサイクル排出ガス試験法の検討 |
|---|---|
| 委託元 | 自動車基準認証国際化研究センター(JASIC) |
| 研究内容 | 2009年に国連において重量車オフサイクルエミッション規制がgtr No。10として成立した。このgtrは新型自動車の型式認証試験としてエンジン単体により排出ガス計測を行う試験法であるが、今後は車両による試験法も検討されている。一方、欧米においても使用過程車に対して、ポータブル排出ガス計測装置(PEMS:Portable Emission Measurement System)を用いた実路走行時におけるオフサイクルエミッションの評価やPMの計測が注目されている。そのような背景で、我が国でもPEMSを用いた重量車オフサイクルエミッション評価法や欧米で検討が始まったPEMSによるPM計測について検討を行う必要性が高まっている。 本研究では、PEMSで測定した重量車による実路走行データや台上走行データを用い、実路走行実態の把握やオフサイクルエミッション評価法の解析等を行った。その結果、国内の実路走行実態を考慮すると欧州で検討されているオフサイクルエミッション評価法による評価が適していること、PEMSによるPM計測はフィルタ重量法との差が非常に大きいこと等が分かった。 |
| 研究テーマ | 大型ハイブリッド車排出ガス測定法の重量車排出ガス世界統一基準導入への検討 |
|---|---|
| 委託元 | 自動車基準認証国際化研究センター(JASIC) |
| 研究内容 | 大型ハイブリッド車排出ガス測定法の世界統一基準として期待されるHardware-in-the-loop simulation 法をWorldwide harmonized heavy-duty emission certification procedure の枠組みに組み込むためには、排出ガス試験モードとして利用が検討されているWorld harmonized vehicle cycle (WHVC)の妥当性を確認する必要がある。そこで、下記2項目の調査を行った。 (1)排出ガス等の基準値はWorldwide harmonized heavy-duty transient engine cycle (WHTC) を基に決められていることから、WHVCとWHTCとの相関性を調べるために、車両質量の異なる2種類の諸元を想定し、両試験モード(ただし、WHVCの勾配はゼロに設定)のエンジン仕事比や制動仕事と駆動仕事との比についてシミュレーション計算を実施した。 (2)大型ハイブリッド車はその特性上適用がある程度限定される(主に集配トラックや路線バス、塵芥車等に適用される)ため、WHVCの車速パターンが必ずしも走行実態を代表するとは言えない。そこで、WHVCを構成する各パート単位(Urban、Rural、Motor way)で分割しその一部を利用する方法について、既存の従来車走行実態データを利用して検討した。 今後、(1)については、勾配の検討や種々の諸元を用いたエンジン仕事等の計算に加え、排出ガスの実測による比較・検証が望まれる。(2)については、実際に市場で使われている大型ハイブリッド車の走行実態を調査した上で検討することが望ましい。 |
| 研究テーマ | 次世代自動車用高性能蓄電池基盤技術の研究開発(試験方法の標準化・規格化の検討) |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 当研究所は2007年度より、(独)産業技術総合研究所、(財)電力中央研究所および東北大学と協力して、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、電気自動車(BEV)および燃料電池自動車(FCV)等「次世代自動車」用リチウムイオン電池の技術開発推進に必要な基盤技術として、①基本性能評価試験方法、②加速劣化試験による寿命評価手法、③劣化要因の解明とその抑制手法および④安全性評価試験方法の開発と⑤次世代自動車用蓄電池評価試験方法の標準化・規格化の検討を行っている。以下に当研究所が担当している研究分野の2010年度成果概要を報告する。 (1)性能研究 ドイツ提案のISO12405-2「自動車用リチウムイオン電池パック/システム試験方法」で規定されているPHEV用電池サイクル寿命試験(CLT)方法と、JARIが開発したPHEV用CLTプロファイルの比較検証試験を行った。結果、ドイツ案と比べJARI案の方が試験実施が容易であり、電池の種類によらず電池の熱負荷が同程度になることがわかった。また、次世代自動車用高性能蓄システム技術開発テーマ内の要素技術開発3社が開発したPHEV用電池の寿命定義について検討し、容量は質量エネルギー密度が開発目標値の50%を下回った時点、出力はSOC50%においてパック出力がJC08モードのピーク出力を下回ったら寿命と判定することとした。さらに、電池寿命評価の一環として低温出力試験方法を策定するために、市販HEVを供試し異なる環境温度下においてエンジン始動に必要な出力やエネルギーを取得した。テーマ終了となる次年度は、CLTプロファイルについて、一般化手法の検証と加速劣化要素の付加を行う。 (2)安全研究 安全性評価試験方法の開発に関して、安全性評価項目の調査と加熱、熱衝撃、結露、衝撃圧壊試験など計9項目の安全性評価試験を実施した。安全性評価項目の調査では、蓄電池を搭載した車両システムの安全性確保の必要性を検討するため、車両システムとしての構造要件や試験法が要求されている規格等を調査した。実施した安全性評価試験内容の例を以下に示す。加熱試験では、加熱方法の違いによる影響を調査するため、電池をヒータブロックにより直接加熱させる方法で試験し、2009年度の槽内空気温度を基にした試験との比較を行った。衝撃圧壊試験では、衝突事故等による電池の圧縮を模擬している現状の静的圧壊試験に対して、衝突事故と同様に動的荷重を電池に与えた衝撃圧壊試験を行うことで、静的圧壊試験の妥当性を調査した。結露試験では、温度条件を一定として湿度条件を変えて試験し、電池の膨張などに対する湿度の影響を調査した。次年度は、得られた結果を基に、試験方法の見直しなどの提案を行う予定である。 (3)標準化 電池技術WG、電池標準化WG、電池輸送WGおよび電池充電標準化WGにおいて検討を行いISO、IEC等の国際標準会議において日本の意見を反映させている。電池標準化WGでは、ISO12405-1、-2自動車用リチウムイオン電池パック/システム試験については国際標準発行待ちであり、セルに関しては、性能/安全性試験方法について日本から提案し、IEC/TC21/SC 21A/TC 69JWGで審議され、IEC62660-1、-2として国際標準が発行された。電池輸送WGでは、自動車用リチウムイオン電池に関する国連輸送規制の適正化に向けて、関連国際団体と活動し大型電池に対する振動試験条件の緩和に取り組み、2010年11月の国連会議において加速度条件を8Gから2Gに低減することが採択された。電池充電標準化WGでは、IEC62196-2「電気自動車コンダクテイブ充電用車両カプラかん合部形状の寸法互換性」がIEC/TC23/SC23Hにおいて伊、独案と共に審議中である。また、IEC/TC69ではDC充電ステーションの標準化、DC充電制御通信プロトコルの標準化を日本より提案し現在WD段階である。ISO/IECJWGにおいてISO/IEC15118-1、-2、-3、車両~充電装置間の通信についての標準化が行われておりCD案が審議されている。 |
| 研究テーマ | 燃料電池自動車等に係る国際標準化および規制見直しのための研究開発 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 本研究テーマは2010年3月をもって終了した「水素社会構築共通基盤整備事業/水素・燃料電池自動車の基準・標準化に係る研究開発」の後継事業として、「水素製造・輸送・貯蔵システム等研究開発」の1テーマとして、受託した(5年計画の3年目より参加)。実施内容は、主に城里で実施する安全研究と、標準化活動に分かれる。2010年度の成果は以下に示す通りである。 (1) 安全研究 燃料電池自動車等の普及期市場醸成に向けて必要な安全確保のための技術的知見の系統的構築や基準・標準の整備に注力し、燃料電池自動車の実用化・普及展開及び国際競争力の確保に資することを目的とし、2010年度では、以下の事項を実施した。 ・燃料電池自動車等の水素貯蔵システムの安全性評価 日本自動車工業会と連携し、「70MPa圧縮水素自動車燃料装置用容器の技術基準Step2」の基準策定および通信デバイスを用いて安全にステーションから水素充填を行うために必要な試験項目および試験条件を抽出した。また、CFRP水素容器の熱応力シミュレーションをモデルを開発した。 ・燃料電池自動車等の安全性評価 燃料電池自動車の国際的な基準の場にて審議されている局所火炎暴露試験について、試験要件に従ったバーナを開発し、そのバーナを用いた局所火炎暴露試験を実施した。また、水素燃料電池自動車の船舶輸送で懸念された問題点や容器の火炎暴露試験の代替充填ガスの可能性に係わる問題点について検討した。さらに、衝突事故や火災事故後の乗員救助から車両の撤去に関わる作業シナリオを、日本自動車工業会や学術有識者と連携しながら、今後、必要となる試験項目や試験方法を導いた。 (2) 標準化 燃料電池自動車固有技術に関する国際標準審議の場で主導的に議論を進めるため、FCV特別分科会を組織し、その傘下に安全・高圧水素・燃料・性能・用語の各標準化WGを組織し対応した。今年度得られた主な成果は以下のとおり。 ・ISO/TC197/WG5(充填コネクタ) 70MPa標準構造に関して日本案と米欧案が競合し、2010年6月に日本案を記載したDISが否決され膠着状態となった。日本は、ダブルスタンダードを避けるため、インフラ関係者にも意見を聴取し、米欧案も視野に国際統一規格発行を目指すこととした。 ・ISO/TC197/WG6(車載水素容器) 2010年12月にWGが再開され、日本自動車業界は、現在収束状態にあるUN-ECE/WP29/AC3 HFCV gtrと整合する国際標準ISO15869発行を基本戦略とすることから、2011年3月東京会議においてgtrとの整合を主張し、合意を得た。 ・ISO/TC197/WG12(水素燃料仕様) FCV普及期を想定した水素燃料仕様のISO化を目標に日本主導で議論を進め、DIS投票実施を目標に技術課題の議論を継続して原案の合意を形成した。2011年1月よりDIS投票を開始した。 ・ISO/TC22/SC21(電気自動車) FCVの水素安全、高電圧安全等の安全規格と燃費測定法等について議論を継続し、安全規格(Part3:高電圧安全)のISO改訂作業について、DIS投票後のコメント審議を行いISO化を目指した。 |
| 研究テーマ | 平成22年度燃料電池システム等実証研究 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 「燃料電池システム等実証研究(JHFCプロジェクト)」は、2002年度から2010年度までの9年間にわたり、JARIが事務局団体の一員として実施してきた。 この間、FCV等に水素を供給する水素ステーションを計11か所(2009年度事業開始時点)で運用し、実際の使用条件における実測データを取得、実用化に向けた課題を明確にすると同時に、エネルギー効率・CO2削減効果・水素供給コストを評価・検証した。 自動車側の取り組みとしては、主要な自動車メーカのFCV等を使用し、水素ステーションで水素を充填、公道走行における燃費データを取得した。それら得られたデータよりFCV等の省エネルギー効果・環境負荷低減効果を定期的に明らかにし、技術進歩の度合いや残された課題についても明らかにした。水素インフラから自動車の走行までのエネルギー並びにCO2削減効果(Well to Wheel総合効率)については、2005年度に世界に先駆けて実証結果データを踏まえた公表を行なったが、最終年度である2010年度には、最新の自動車技術を踏まえた見直しを実施した。 また、2011年度は9年間実施してきたプロジェクトの最終年度ということで、JHFCの成果と海外の動向など、日米欧等が参加した「JHFC国際セミナー」を開催した。 |
| 研究テーマ | 固体高分子形燃料電池実用化推進技術開発/基盤技術開発/セル評価解析の共通基盤技術 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 固体高分子形燃料電池の本格商用化に要求される低コスト化と信頼性向上に資する実用化技術の開発を加速するためには、系統的な膜/電極接合体(MEA)評価手法を用いた解析により、セルの性能・耐久性等に関する技術情報を各研究開発機関で共有化していくことが必要である。この目的のために燃料電池実用化推進協議会が推奨しているMEA耐久性評価プロトコル(2011年1月公開)をベースにJARI標準セルを用いた耐久性評価試験を実施した。途中診断も含めた具体的な試験手順案を検討しながら、プロジェクトで標準材料と定めたカーボン担持Pt触媒とフッ素系電解質膜からなる標準MEAの耐久性に関するデータを取得し、今後新規材料を実セルで評価するための準備を進めた。 また、燃料電池自動車(FCV)の普及には燃料水素の適切な品質規格も必要である。アノードのPt担持量を0。05mg/cm2程度まで低減させたMEAをセル温度を変えて発電させ、水素中の不純物(CO)が発電性能に及ぼす影響を定電流試験により調査した。Pt担持量を低減させるほど、セル温度が低いほどCOによる電圧低下量が大きくなる結果が得られ、データをFCV用水素品質規格の国際標準化のための議論に活用した。 |
| 研究テーマ | エネルギー回生型電動フルトレーラーのためのユニバーサル制御技術の研究開発 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 既存のディーゼル大型トラックに新開発の電動式フルトレーラーを連結することにより、全体としてハイブリッド車となり、降坂時や減速時のエネルギーを回生し、登坂や加速時に再利用することで燃費低減が可能となる。本研究では、この電動フルトレーラーシステムを実現するために必要なユニバーサル制御技術を開発した。ユニバーサル制御とは、車種、積載状況などに関わらずどのようなフルトラクタが牽引することになっても、電動フルトレーラーは自律制御を行い、最適な駆動アシストおよび回生を行うことが可能な技術である。 試作車両を開発し、登坂時(駆動)や降坂時(回生)の速度維持などの走行性能と燃費が両立できることを確認した。また、牽引車から得られる車速、アクセル開度などの数少ない情報から、エンジン最適運転点や車両の積載状態などを推定する技術を開発し、いろいろな種類の牽引車に対応して最適燃費制御を可能とした。東名高速(東京-名古屋間)を速度80km/hで走行した際の積載量あたりの燃費(L/t・km)を、勾配を考慮してシミュレーションした結果、25トントラックに対して目標の21%を上回る28%減となり、大幅な燃費低減効果が確認できた。 |
| 研究テーマ | エネルギーITS推進事業(国際的に信頼される効果評価方法の確立) |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | Intelligent Transport Systems(ITS)導入による自動車CO2排出量低減の評価手法の確立を目的として、東京大学生産技術研究所、アイ・トランスポート・ラボと共に5ヵ年計画で実施している(2010年は第3年目)。本研究の6分野 (1)ハイブリッドシミュレーション (2)プローブ利用技術 (3)車両CO2排出量モデル (4)交通データ基盤構築 (5)CO2排出量推計検証 (6)国際連携 のうちJARIは(3)(5)(6)を担当している。(3)(5)では、市街地実走行試験やシャシダイナモ試験によりデータを収集し、交通流シミュレーションから出力される2モード(走行、停止)の走行パターンからCO2排出量を推計するモデルのプロトタイプを完成させ、検証を実施した。また、事例評価として、東名高速道路を対象とした大型車の隊列走行によるCO2低減効果の推計を実施した。(6)については、開発している効果評価手法を国際的に信頼できるものとするため、欧米の専門化との定期的な国際ワークショップの開催、第1回国際シンポジウムの開催などの機会を設け、連携を深めた。 |
| 研究テーマ | エネルギーITS推進事業(自動運転・隊列走行に向けた研究開発) |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 運輸部門におけるCO2削減に貢献するため、2008年度から5年計画で「エネルギーITS推進事業(自動運転・隊列走行技術の研究開発)」プロジェクトを関係15機関とともに新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託し、高速道路における自動運転・隊列走行技術の確立と省エネのための自動運転要素技術の開発をめざした研究開発を行っている。 2010度は、プロジェクト3年目の中間評価年度として、個別要素技術の開発を進めるとともに、全体システムとして年度末に未供用高速道路にて隊列走行実験を行い、大型トラック3台で、時速80km、車間距離10mでの隊列走行実現(省エネ目標8%)という中間目標を達成した。 また、経路および到着時間が与えられた場合に、燃料消費量を最小にする速度パターンを計算するアルゴリズムを開発した。今後、5年目の最終目標である一般の車両が混在する交通環境下における車間距離4mでの隊列走行実現(省エネ目標15%)に向けた研究開発を行っていく。 |
| 研究テーマ | サービスアーキテクチャ構築に関する関係者意見収集並びに委員会運営 |
|---|---|
| 委託元 | 学校法人 慶應義塾大学 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 本事業は、プローブ情報サービスのアーキテクチャを特定し、これを国際標準化することを目的としている。本事業は、慶應義塾大学がNEDOより受託した平成22年度「戦略的国際標準化推進事業/標準化先導研究/ITSプローブ情報システムのサービスアーキテクチャ構築に関する標準化」の中で、プローブ情報に関する国内外の概要調査と、調査・検討結果を審議する有識者による委員会運営をJARIが請負い実施した。
調査は、2007年度に実施した国内外のプローブ情報システムに関する調査結果を元に、各プロジェクト/サービスの現状を調査した。際立った違いは、従来、携帯電話網を通じて車両からGPS位置情報を送信するタイプのプローブがほとんどだったのに対して、プローブ車両とは無縁の携帯端末の位置情報の変化の中から、道路上の携帯端末の位置情報を抽出し、プローブ情報とするシステムが欧米で実用サービスになっている点である。 今後、サービスアーキテクチャの標準化のために、各システムの構造をより詳細に検討・調査する必要がある。 |
| 研究テーマ | 700MHz帯近距離移動体通信を使ったセンタレスプローブの評価及び成果周知活動 |
|---|---|
| 委託元 | 総務省 総合通信基盤局 電波部 移動通信課 |
| 研究内容 | 本事業は、総務省平成 21 年度第2次補正予算「ネットワーク統合制御システム標準化等推進事業」(環境負荷低減を実現するためのワイヤレスシステムに関する要件)のうち「700MHz帯を利用する近距離移動体通信」に関する開発・実証という公募に対して、学校法人慶應義塾、アイシン精機株式会社、NECソフト株式会社、株式会社アイ・トランスポート・ラボと共同して「700MHz帯近距離移動体通信を使ったセンタレスプローブの開発」を受託し、700MHz帯近距離移動体通信を使った安全用途の通信とCO2削減等のための通信の共存技術等の開発、CO2削減アプリの機能評価、CO2削減効果のシミュレーションによる予測及び開発技術の標準化活動を実施した。 JARIでは、研究所内の模擬市街路等を使って、通信制御の評価、CO2削減アプリの評価を実施した。この成果を広く周知するために、ワークショップを開催し、81名の参加を得た。この中で、開発成果の報告、有識者によるパネルディスカッションに加えて、CO2削減アプリ、安全通信の高負荷時の制御、IP通信の帯域分配制御のデモンストレーションを実施した。この結果は、東日本大震災後に、災害時にも有効なシステムとして、交通毎日新聞に紹介された。 |
| 研究テーマ | 社会環境整備・産業競争力強化型規格開発事業(ITSの規格化事業) |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 製造産業局 自動車課 |
| 研究内容 | (1)自動車電子技術の動向調査 米国における国家主導のCPS(Cyber-Physical Systems)研究、欧州におけるオープン・イノベーションなどについて調査し、研究開発と標準化における産官学連携の構図を明らかにするとともに、我が国におけるオープン・イノベーション促進の課題について分析し、機能安全や次世代自動車に備えた取り組みについて提言を纏めた。 (2)ITS車載システムの標準化に関する調査研究 ITS協調システムの標準化を進める上で基本となる情報をTC204/WG14(走行制御)に国際提案すべく、欧米、および我が国において開発中、または実用化済みのITS協調システムを調査して、アプリケーション定義やメッセージセット、データ辞書として整理し、WG14分科会における国際規格原案作成に供した。 (3)ISO/TC204/WG1分科会活動支援 欧州を中心に協調システムの標準化活動が活発化する中、新コンビーナ(英国)のもと活動が再開され、ロンドン(2010年8月)、チェジュ(同11月)で国際会議が開催された。これに対し、国内分科会を4回開催し、日本としての対応策を検討した。 |
| 研究テーマ | 先進安全自動車(ASV)技術の事故低減効果に関する調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 技術安全部 技術企画課 |
| 研究内容 | ASV技術による事故低減効果の予測手法(効果評価手法)における重要なパラメータの一つに「対象装置の支援が提供されたときに、ドライバの対応等によって狙い通りの効果が得られる割合」がある。本研究は、これまで暫定的に設定していた本パラメータの値を実験的裏付けを持って推定し、ASV技術による事故低減効果を精度良く算出することを目的とする。 第4期ASV推進計画の最終年度にあたる2010年度では、これまで未検討となっていた装置類(緊急制動灯や後側方カメラ等)について上記パラメータを推定した。得られた結果をもとに、マクロ事故データの集計条件や各種パラメータ値を設定し、実用化された21のASV技術の事故低減効果を算出した。重複する事故を除き、ASV技術全体としての効果を算出した結果、約1000件の死亡事故の削減が見込まれることを示した。 さらに、欧州における先進安全技術への取り組み状況について調査するため、HAVEit(Highly Automated VEhicles for intelligent transport)プロジェクトを中心に、VolvoおよびINRIAの2機関において聞き取り調査を実施した。 |
| 研究テーマ | 先進安全自動車(ASV)安全運転支援システム検討のあり方、実用方策等に係る調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 技術安全部 技術企画課 |
| 研究内容 | 国土交通省のプロジェクトとして進められているASV推進計画は、2006年度から第4期5カ年計画として立ち上げられた。本テーマは、ASV推進計画で検討されている各種課題について検討し、ASV活動の場に結果を提供することで、ASV技術の開発・普及促進に資することを目的とする。第4期の最終年にあたる2010年度は、以下の項目を中心に活動を進め、ASV事務局(国土交通省)の支援を行った。 (1)ASV推進検討会、分科会、WG等の運営補助 第4期ASV推進計画では、ASV推進検討会の下に、普及促進分科会、技術開発分科会、および安全運転支援システム検討TFが設置されており、ASV事務局との連携を図り、これらの会議体や各種WGの運営を支援した。また、2010年度におけるASV推進計画の活動全般を成果報告書に取りまとめた。 (2)安全運転支援システムのあり方に関する調査 安全運転支援システム検討TFでの議論に必要な研究知見の整理や実験データの解析を行った。 (3)ASVユーザーアンケート調査の実施 ASV技術の普及促進活動の検討に資するデータを取得するため、ASV装置の購入ユーザーに対し、装置の認知度・導入経緯・効果の印象等についてアンケート調査を実施した。 |
| 研究テーマ | 新たな飲酒運転防止技術(アルコール・インターロック)に関する調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 技術安全部 技術企画課 |
| 研究内容 | 国内における飲酒運転に起因する交通事故死傷者数は減少傾向にあるが、近年飲酒運転事故件数の減少傾向は鈍化しており、飲酒運転の根絶に向けた更なる取り組みが求められている。一方、飲酒運転事故が日本よりも深刻な状況にある諸外国では、取り締まりだけではなく、運転者の呼気にアルコールを検知した場合にはエンジンが作動しない、アルコール・インターロック装置を活用した取り組みなども行われている。 そこで本研究では、2007年に提案された国土交通省「呼気吹込み式アルコール・インターロック装置の技術指針(案)」について、現状を踏まえた修正を経て最終化を図ると共に、呼気吹込み式以外の新技術についても早期実用化を目指すことを目的として2009年度より開始された。 2010年度は、昨年度に引き続き「新たな飲酒運転防止技術に関する調査検討会」の運営に携わると共に、呼気吹込み式アルコール・インターロック装置使用者へのヒアリング及び欧米の最新動向を基にして「呼気吹込み式アルコール・インターロック装置の技術指針」を最終化した。また、呼気吹込み式以外の新たな飲酒運転防止技術についてヒアリング及び調査を実施し、今後の開発の方向性について検討した。 |
| 研究テーマ | 地域のニーズに応じたバス・タクシーに係るバリアフリー車両の開発 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 総務課 |
| 研究内容 | 本格的な高齢社会を迎え、高齢者、障害者等の自立した日常生活および社会生活を確保するための手段として、バスやタクシーなどの公共交通機関の重要性が高まっている。本事業は、高齢者や障害者を含む全ての利用者が利用しやすいバス・タクシーの普及を図るべく、様々な地域のニーズを考慮した各種車両の標準仕様の策定を目的としている。 バスについては、路線バスの座席配列の改善や座席色などの短期的な対応策や次期ノンステップバス標準仕様の改定に向けた中期的な対応策に加え、将来的に期待されるフルフラット型ノンステップバスに関する長期的な対応策について検討を実施した。 タクシーについては、乗合タクシーとユニバーサルデザインタクシーの試作車の評価会を各地で実施し、乗降性や乗り心地を評価した。これらの検討により、乗合タクシーについてはガイドライン、ユニバーサルデザインタクシーについては、既存のガイドライン(バリアフリー整備ガイドライン/平成19年)の改定案を作成した。 |
| 研究テーマ | 高齢者にやさしい自動車開発に係る調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 北部九州自動車150万台生産拠点推進会議 |
| 研究内容 | 高齢者がさっそうと運転する安全な自動車の開発を推進することを目的に、「高齢者にやさしい自動車開発推進知事連合」が発足(2009年5月)し、その下に専門的な見地から検討を行う「高齢者にやさしい自動車開発委員会」が設置された(2009年7月)。今年度は、当該委員会に必要な下記の調査・分析を支援し、技術資料等を提供した。 ・運転能力向上機能選定のためのアンケート調査のクロス集計分析 ・高齢者の免許保有者数の将来推計 ・運転支援技術の現状・動向調査(文献調査、メーカーへのアンケート調査分析) ・コンセプトの妥当性確認(映像DVD製作、35道府県の高齢者へのヒアリング) 最終的に、当該委員会は、高齢者にやさしい自動車のコンセプトとして、高齢者のための支援機能(事故防止機能、運転能力向上機能、積雪寒冷地向けオプション)と自動車の使用実態に適した車両(①長距離または高速道利用のユーザー向け:現在の軽・小型・普通乗用車、②短距離かつ高速道未利用のユーザー向け:軽より小さい2人乗り小型車)を提案した。 以上の成果は、知事連合主催のシンポジウム(2011年2月)で発表された。 |
| 研究テーマ | 自動車の衝突安全性能を確認する試験機器の構造及び性能の調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 技術安全部 技術企画課 |
| 研究内容 | (1)前面衝突試験 サイズ・重量の異なる車両同士の前面衝突時における双方の乗員保護の確保(コンパティビリティ)の改善は国際的にも衝突安全における重要課題の一つに位置付けられている。その最初のステップとして、フロントサイドメンバをはじめとする車体前部構造部材同士の相互干渉(構造インタラクション)の確保が重要とされているなかで、各国ではフルラップ前面衝突試験でのバリア荷重分布から構造インタラクションを評価する検討が進められている。 本調査では、現状車両12車種の剛体壁フルラップ前面衝突試験にてバリア荷重分布計測を行い、構造インタラクションの評価指標として提案されているAHOF(Average Height of Force)等の全体的な傾向を把握した。 (2)フレキシブル脚部衝撃子 近年、従来型の歩行者脚部衝撃子よりも、①生体忠実度が高く、②傷害評価能力が高いフレキシブル脚部衝撃子(Flex-PLI)が、日本を中心に開発された。同衝撃子は、国連で検討されている歩行者保護に関する世界統一基準(gtr9)で使用する試験ツールとして、現在、国連の衝突安全専門分科会(GRSP)の配下に設置されたFlex-PLI技術評価検討グループ(議長国:日本)にて、国際的な性能評価・検討が行われている。 本調査研究では、同グループでの検討状況ならびにGRSPでの各国の意向などを詳細に調査し、日本の同会議体に対する対応方針の作成に大きく貢献した。 |
| 研究テーマ | 歩行者脚部保護性能アセスメント調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA) |
| 研究内容 | 近年、日本が中心となり、従来型の歩行者脚部衝撃子よりも生体忠実度が高く、傷害評価能力が高いフレキシブル脚部衝撃子が開発された。 本研究では、同衝撃子を対象とし、同衝撃子を用いた歩行者脚部保護性能アセスメントの開始に必要な以下の課題を実施した。 (1)2009年度に作成した試験方法によるトライアル試験の実施 (2)衝突速度差による傷害値への影響を確認するための基礎データの収集 (3)交換部品を必要とする打撃間隔の調査 (4)試験速度44km/hを基本とした試験速度40km/hのレイティング方法の検討 (5)試験速度40km/hにおけるアセスメント効果の推定 上記の課題を着実に実施したことで、2011年度からのフレキシブル脚部衝撃子を用いた歩行者脚部保護性能アセスメントの開始に大きく貢献することができた。 |
| 研究テーマ | ヘッドレストの世界的技術規則(gtr7)フェーズ2対応に関する研究(ヘッドレスト高さ、頚部傷害動的評価法) |
|---|---|
| 委託元 | 自動車基準認証国際化研究センター(JASIC) |
| 研究内容 | 後突時の軽度頚部傷害の低減に向けた国際的な取り組みとして、国連ECE/WP29/GRSPの下で、ヘッドレストに関する世界統一基準(GTR)策定のための国際会議が開催されている。現在、Phase2として、新たな動的評価試験の議論が開始されており、日本はテクニカルスポンサーとして活動を行っている。本研究では、試験時のバラツキ低減のための適切な評価指標や基準値等の検討を行うための基礎データの収集を行い、シートバック角度の違いがダミーの傷害値に及ぼす影響について2種類のシートを用いて検討した。また、新たに提案されている校正方法と現在行われている校正方法について、ロット番号の異なる3体のダミーを用いた試験を実施し、結果の比較を行った。 その結果、シートバック角度が変化することにより、傷害値にも変動が生じることがわかった。また、過去にシートバック角度を同一にして実施した反復性確認試験結果と比較すると、いずれのシートにおいても、シートバック角度を変化させた場合に生じる変動のほうが大きいことがわかった。さらに、校正試験結果について、ピーク値をCV値で評価すると、現校正方法では、LowerNeck-FZ、ならびにLowerNeck-MY(Ext)で10%を超えていたが、新校正方法では、すべての計測項目で10%を下回る結果となっていた。 |
| 研究テーマ | 自動車アセスメント新安全性能総合評価の導入に係る調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA) |
| 研究内容 | 本研究は、新たに導入を予定している自動車衝突安全性能総合評価における各試験ごとの評価項目を統合する際のウェイト付けの根拠となる分析を実施したものである。 従来の自動車アセスメント(JNCAP)では、運転席、助手席それぞれについてフルラップ・オフセット両前面衝突、側面衝突の安全性能評価を統合した評価を実施している。しかしながら、より安全性の向上を目指してより広範囲な項目に関する評価が実施されてきており、新たに後面衝突頚部保護性能評価、歩行者頭部保護性能評価、歩行者脚部保護性能評価、シートベルトリマインダー評価を盛り込んだ新しい総合評価を実施する方針で準備が進められている。 総合評価は多様な項目のそれぞれの安全性を自動車購入者が個別に判断することが困難であるとの判断から安全性をひとつに統合した形で評価することが目的である。 統合のための各種個別の評価結果に付されるウェイトは総人身損失額と呼ばれる現在発生している事故による被害の内、各対策が軽減できる被害を貨幣換算したものをベースに算出される。本研究は、財団法人 交通事故総合分析センターの事故データを用いてこの損失額の推計を行ったものである。 |
| 研究テーマ | 後突安全性能アセスメント調査研究 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA) |
| 研究内容 | JNCAPにおいて後面衝突頚部保護性能試験が2009年度より開始されており、2012年度からは、試験速度を現在のΔV17。6km/hからΔV20。0km/hに引き上げることが予定されている。本研究では、2012年度より開始されるΔV20。0km/hの後面衝突頚部保護性能試験の予備的検討を行った。具体的には、2009年度の後面衝突頚部保護性能試験で実施した試験シートと同一の仕様の自動車用シートを5種類用いたスレッド試験を実施し、その試験結果と2009年度の試験結果の相関性から、ΔV20。0km/hにおける試験時の新しいレイティング方法について検討を行った。 試験結果をみると、速度の上昇に伴い傷害値は概ね上昇していたが、傷害値が減少する項目も存在した。シートの評価をJNCAPの得点計算で行った場合、速度の上昇により最大で1。39点(12点満点)の減点がみられた。また、ΔV17。6km/hとΔV20。0km/hの傷害値の相関をみると、相関係数において、ほとんどの項目で0。8以上を示していた。ΔV20。0km/hに変更された場合の新しいレイティングの方法については、ΔV17。6km/hとΔV20。0km/hの得点の比率から算出する方法や実事故の後遺障害者数から算出する方法を提案した。 |
| 研究テーマ | 車両安全に資するための医工連携による交通事故の詳細調査分析 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 技術安全部 技術企画課 |
| 研究内容 | 車両安全対策において、更なる被害軽減を図るためには自動車や道路環境といった工学側の議論だけでなく、救急隊、レスキュー隊、救命医などの医療側の議論も必要であり、医学と工学の連携が求められている。そこで、本研究では被害軽減対策などの立案に役立てる基礎資料を得ることを目的とした医工連携の交通事故調査分析をおこなった。 ・人体傷害データベースの検討 (財)交通事故総合分析センターが保有する交通事故統合データに日本救急医学会から提供を受けた外傷データをマッチングさせ、交通外傷データベースを構築し、傷害の発生状況、および重症度を検討した。さらに、交通事故統合データと国土交通省が保有する後遺障害データをマッチングさせた後遺障害データベースを構築し、後遺障害の発生状況について分析をおこなった。 ・医工連携による詳細事故例調査 医工連携による詳細交通事例調査から、損傷車両、道路状況やCT、レントゲンによる傷害パターンの特定、救急隊活動状況を把握し、事故全体を踏まえながら、傷害発生メカニズムの検討をおこなった。また、シミュレーション技術を活用し、衝突時の乗員挙動、衝撃力についても検討をおこなった。 |
| 研究テーマ | 自動車安全対策のマネジメントサイクルの推進に係る調査 |
|---|---|
| 委託元 | 国土交通省 自動車交通局 技術安全部 技術企画課 |
| 研究内容 | 国土交通省では、道路交通事故の防止および被害の軽減を図るため、自動車の安全基準の拡充・強化等の車両安全対策を実施している。車両安全対策を効果的に実施するため、様々な角度からの事故実態分析、事前の効果評価を行い、さらに、対策後は事後の効果評価、必要な見直しを行うといった「自動車安全対策のサイクル」をまわしている。 本調査では、自動車安全対策のサイクルを推進するために、交通事故の実態・全体傾向の把握に関する基礎調査および導入すべき自動車安全対策等の基礎調査を行った。 事故に対する調査内容は、これまでに行ってきた全体傾向の分析結果などから重点的に分析すべき分野を、(1)多重衝突事故に関する分析、(2)二輪車・自転車が関係する事故分析の2分野とし、詳細な分析を行った。 さらに、既に導入した7つの安全対策に対する事後の効果評価を実施するとともに、既に導入が決定している3つの安全対策に対する事前の効果評価を行った。 |
| 研究テーマ | “平成22年度東アジア省エネルギー推進研究事業 (道路交通セクターにおけるCO2排出量削減のための調査) |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 製造産業省 自動車課 |
| 研究内容 | アジア諸国では、経済発展及びモータリゼーションの進展とともに、CO2及び大気汚染物質の排出量が増加し、とりわけ、自動車に代表される運輸部門における排出が増加している。運輸部門のCO2削減施策として、インド及びインドネシアを対象として、自動車関連データの整備及び交通量調査方法を作成するとともに、都市大気環境対策とCO2削減対策を評価分析した。
インドにおける自動車からのCO2削減政策に関する動向調査として、運輸部門を中心としたCO2削減政策動向を整理し、CO2削減政策を検討する際の基礎となる自動車の保有台数や交通量の調査方法を作成した。 また、インドネシア・ジャカルタをアジア大都市の一例として、都市交通や自動車の特性、交通量及び排ガス量・燃料消費等を調査・分析するとともに、都市環境政策・地球温暖化対策について種々提案されている政策を評価分析し、2020年における大気汚染物質・CO2削減量を推計した。 本調査は、ASEANを中心とする東アジアにおいて、持続可能な自動車社会の構築に向けたCO2削減対策および大気環境対策のモデルケースとなる。自動車関連データ整備方法およびCO2排出量推計を基に、東アジアにおける、道路交通セクターのCO2削減施策につながることが望まれる。 |
| 研究テーマ | 窒素酸化物の総量削減に関する共同政策研究:自動車排ガス対策検討関係 |
|---|---|
| 委託元 | 財団法人 国際環境技術移転研究センター |
| 研究内容 | 中国において2011年から実施予定の第12次5カ年計画では、NOxの大気中の窒素酸化物の総量削減の導入が検討されており、自動車から排出されるNOxも対象の一つとして挙げられている。この5カ年計画期間中に、自動車排出ガス規制・燃料基準を同時に進めつつ、自動車からのNOx排出総量の削減を強化することが検討されている。NOxの総量削減は、国家排出削減の拘束的指標となる見込みであり、優先度の高い政策項目と位置づけられている。本業務は、日本国環境省と中国環境保護部の間で実施している「窒素酸化物の大気総量削減に係る日中共同研究」に基づき、湖北省武漢市を対象に自動車からのNOx削減対策に関する共同政策研究を行った。自動車に関しては、日本における排出ガス規制、NOx・PM法による対策、燃料の品質確保などの事例を参考に議論した。今後は、政策実施効果を把握すると同時に、次期5カ年計画の策定に向けて効果的かつ効率的な政策提案のための共同研究を進めることが重要となると考えられる。 |
| 研究テーマ | 日尼経済連携協定に係わる尼既存機関のR&D機能強化に向けたミッション派遣等事業 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省 製造産業局 自動車課 |
| 研究内容 | 日尼経済連携協定における産業協力事業の円滑な実施を図るため、尼既存試験機関と連携し下記のR&D協力を実施した。また、尼側との間に設置されたWGにおいて進捗状況を適宜(7月、1月、3月)報告し、事業の継続や方向性等について協議した。 (1)大気質改善に向けた排出ガス調査等の技術支援 ジャカルタの代表的な幹線道路における交通調査と解析、代表走行サイクルによるシャシダイナモメータ排出ガス試験と解析、上記解析データを活用した排出ガス量の推計、および、上記技術支援に関係する専門家派遣および日本へのミッション受入を実施。 (2)既存燃料の性状分析の技術支援 計測項目を絞った簡易的なモニタリングを提案。 (3)代替燃料利用のための技術支援 協議後、次年度は天然ガス自動車の安全に関するワークショップを開催することで合意。 (4)騒音試験機関への助言および騒音試験実施への技術支援 試験路面施行に関する助言(電源確保、路面材配合等)、騒音試験の技術研修を実施。 (5)プラスチック・ゴム分野の技術支援 FS実施および協議後、次年度は、専門家派遣による材料評価・解析の技術レベルの確認、日尼クロスチェック試験、日本へのミッション受入を実施することで合意。 |
| 研究テーマ | アジア大都市圏に向けた路上走行データ解析ツールの開発 |
|---|---|
| 委託元 | 経済産業省委託事業 貿易投資円滑化支援事業(実証事業) |
| 研究内容 | 本研究の目的は、ドライブレコーダーの走行データ(日付・時刻、緯度・経度、速度)から、走行ルートの図示、走行区間の旅行速度の算出、代表走行サイクルの作成を行う簡便な解析ツールを開発し、アジア大都市圏の交通関係の研究課題に資することにある。以下、今年度の実施内容をまとめる。 ・走行ルートの図示化については、既存のフリーソフトを活用し、走行データファイルをGoogle Earth用ファイル(*。ktl)に変換することにより、容易に実施可能。 ・旅行速度の算出については、同じくGoogle Earthの累積走行距離表示機能を利用し、表計算ソフト上で算出可能。 ・すべて英語メニューのフリーソフトを利用しており、海外研修員にも使える。 ・事例として、ジャカルタ交通調査の走行データから、走行区間5kmの旅行速度を試算。 ・なお、代表走行サイクルの作成については、2009年度に作成したジャカルタ走行サイクルの中で、乗用車の低速域について修正。 |
| 研究テーマ | 生活支援ロボット実用化プロジェクト、生活支援ロボットの安全性検証手法の研究開発 |
|---|---|
| 委託元 | 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 研究内容 | 生活分野におけるさまざまな課題の解決策の一つとして期待されている生活支援ロボットは、不特定多数の人が関与する使用環境下で稼働するため、安全性の確保が課題となっている。本事業では、生活支援ロボットの対人安全性を、認証機関・試験機関が、国際標準等にもとづいて検証することを想定して、その手法を開発している。事業は、8機関のコンソーシアムにより推進しており、JARIはコンソーシアムの運営に加えて、検証のための試験法・試験基準の研究開発の一部を担当している。 2010年度には、自動車や電動車いすの試験法を参考にした衝突試験用設備、試験用人体ダミー、耐荷重性試験設備、耐衝撃性試験設備を開発・導入し、基礎試験を実施して、試験法開発に資するデータを取得した。また、ロボットの安全関連系には、電子・電気のハードウェア及びソフトウェアが使われているため、機能安全への対応が必要である。そこで、試験によって機能安全を確認する方法を策定するために、既存の移動作業型ロボットを用いて具体的な故障影響事例を模擬する手法を試行した。 |