自動車の排出ガス、燃費や耐久性の評価等の台上(ベンチ)試験は、車両で実施するシャシダイナモメータとエンジン単体で実施するエンジンダイナモメータで実施しています。
車両試験で用いるシャシダイナモメータ設備は、室内で自動車の路上走行状態のさまざまな条件を模擬することができます。JARIでは、二輪車から総重量25トンの重量車までに対応した各種サイズのシャシダイナモメータ設備を6基保有しており、それぞれに排出ガス評価装置を有しています。これらを用い、種々な走行条件での排出ガス特性、新燃料が排出ガス特性に及ぼす影響、使用過程車から最新の排出ガス浄化システムを有する自動車などの評価試験業務を行っています。また、2002年より施行された自動車NOx・PM法に伴う重量車の排出ガス適合試験業務を当初より行い、環境改善に貢献しています。
エンジンダイナモメータ
エンジン単体試験で用いるエンジン・ダイナモ・メータ設備は、試験時のエンジン運転状態を管理しやすく、これにより試験精度を高く維持できるために多種の目的に用いられます。JARIでは、単筒エンジンから大型ディーゼルエンジンに至るまでさまざまなエンジンサイズに対応したエンジンダイナモメータ設備を10基保有しており、燃焼効率改善や燃焼状態観察などの基礎研究から、排出ガス評価装置と組み合わせた最新の排出ガス浄化システムの評価、耐久評価および健康影響評価まで幅広い試験を実施し、環境改善に向けた総合的な評価を実施しています。
小型シャシダイナモメータ
大型シャシダイナモメータ
近年、車両の4WD機構が多様化しており、2WDに変更して試験を行うことの困難さなどから、4WD用シャシダイナモメータを用いた排出ガス・燃費試験用試験の要望が国内外を問わず高まっています。
JARIでは、この要望に応じ4WD用のシャシダイナモメータを導入しました。この装置は、4WD用としてだけではなく、従来の2WD用としての試験も可能です。4WD用としてこの設備を用いた試験方法は開発段階でありますが、今後、本設備を用いた4WD用試験方法の確立を目指していきます。
4WD小型シャシダイナモメータ
大型吸入暴露チャンバー
中型吸入暴露チャンバー
JARIでは、自動車排出ガスの健康影響を評価するために、実験小動物を用いた吸入暴露試験を実施しています。この暴露設備は、主としてエンジンダイナモメータ、吸入トンネル(希釈トンネル)装置、曝露チャンバー、空調装置、給排気装置などから構成されています。
暴露チャンバーは、一定容積のチャンバー内に目的のガス状物質を充満させ、実験小動物に吸入暴露させるものです。JARIでは全身暴露用として、横層流型の大型チャンバー5基、縦角錐型の中型チャンバー5基を保有しており、さらに、鼻部暴露装置や培養細胞暴露装置もあり、目的や研究ニーズに合わせて検討できるようになっています。