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クルマが燃える(車両火災の話)

車両火災とは?

車両火災の原因としては、放火(疑いを含む)、事故によるもの、整備不良、タバコ、マッチ(ライター)等があげられます。 そのうち、タバコの不始末が発火原因のひとつになります。ここでは、もしもタバコの不始末などにより、灰皿から出火した場合、どのように車が延焼するかの実験を行いました。
次の「1500cc乗用車の燃焼実験」にて、実験の結果を報告します。
また、“車両火災が起きた場合のその対応”と、“車両火災に対する予防対策”を紹介します。

1500cc乗用車の燃焼実験(その1)

着火(0分)
車室内の灰皿上に置いたアルコール系固形燃料にライターで着火した。着火から数分でダッシュパネルに延焼し、2分ほどで車外からも火炎が確認できた。
15分
車室内全体に火炎が広がり、配線が短絡してホーンが鳴ったリ、前照灯が点灯したりした。車室内温度は約800℃に達した。着火から約15分でエンジンが停止した。
30分
車室内からエンジンルームや前タイヤに延焼した。また、後部左フェンダーにある燃料給油口から出るガソリン蒸気に着火・燃焼する様子が観察された。25~35分くらいが最も火の勢いが強かった。
45分
車室内からトランクルームや後タイヤに延焼した。
60分
着火から約60分で全焼した。樹脂部分はほとんど焼失した。

出火後の対応(もしも、不幸にも車から出火した場合)

  • 車内で焦げるような臭いを感じたら、安全なところに車を止め、車内や車両周囲の状況を伺ってください。
  • エンジンフードを開けるときは、臭いや煙の出ている場所に注意し、慎重にゆっくり開けてください。
    エンジンフードを開けると同時にエンジンルームから火が吹き出し、火傷を負う場合があります。 フードを開けるのが危険と判断した場合は、フードロックを解除して、フードと車体の隙間から消火器を差し込み消火する方法もあります。
  • 火災が発生した場合はすみやかに119番してください。
    消防隊が到着するまでの間、通行車(タクシー、大型車)や近くの住民やコンビニ、ガソリンスタンドなどから消火器や水などを借りて、安全な範囲内で初期消火に務めてください。
  • 消防隊による消火作業が妨げられるため、ドアロックはしないこと。
    また消防隊を待つ間、窓やドアが空いていると延焼が早まりますので、可能であれば窓やドアは閉めてください。
  • 出火してもあわてずに安全な場所へ避難してください。
    テレビドラマや映画のように、車が突然、爆発する可能性はほとんどありません。
  • 火炎が大きくなった場合には安全な場所へ避難し、車には決して近づかないこと。

現実にはさまざまな事例が考えられるため、上記の方法がベストとは言えない場合があります。危険を感じたら車からあわてずに避難し、119番へ通報し、自分や周辺の安全に注意して対応してください。

出火の予防対策

  • タバコの吸い殻の火は確実に消す。
  • 車内にライターなどを放置しない。
    シートやステアリングの調整機構に噛み混んで、点火し、車内に燃え移る場合があります。
  • 予備のガソリン等、引火しやすいものを車内に置かない。
  • 日頃からエンジンの異常に気を付けて、整備・点検を怠らない。燃料漏れ、オイル漏れには特に気を付ける。
    (整備の時にぼろ切れなどをエンジンルーム内に置き忘れないように!排気管などに触れて出火することがあります。)
  • バッテリーはきちんと固定されているか確認する。バッテリーの+端子に付けられている赤いゴムカバーは必要なものです。
    これがないと、整備中や衝突事故の際に、+端子とボディが触れて短絡(ショート)し、そこから出火する場合があります。
  • 後付けのオーディオ、ナビゲーション、補助ランプ、メーター類は、ユーザーの誤った取り付け(電流消費量に合わない配線の使用や、間違った取り回し、接続方法などによるもの)によって、配線類から出火する場合があります。
  • エンジンをかけたまま、運転席で眠ったりしない。
    気付かないうちにアクセルを踏み込んで、エンジンや排気管が過熱して出火する場合があります。
  • 車を枯れ草、段ボール、材木等の可燃物の近くに停車させない。
    特に、エンジンをかけたままにすると、排気管や排気ガスの熱によって、可燃物に着火する場合があります。
  • 大雨などによって水没した車両は、エンジンをかけると電気部品や配線コネクターに溜まった水により短絡(ショート)して、そこから出火する場合があります。
  • 峠道をエンジンブレーキを使用せず、フットブレーキを多用して走行したり、一般道でもパーキングブレーキがきいたまま走行すると、ブレーキ装置が加熱して出火する場合があります。
  • 4WD車で前後のタイヤサイズが異なったものを装着すると、ギアボックスやビスカスカップリング等が加熱して出火する場合があります。