知りたい!くるまのこと「くるま学園」

花粉症の不思議(スギ花粉と排出ガス)

都市部でのスギ花粉症

スギ花粉の電子顕微鏡写真

スギ花粉の電子顕微鏡写真

春先になると、マスクをかけている人をよく見かけますね。ここ20~30年の間に急増しているスギ花粉症は、日本独特の国民病とまでいわれております。花粉症患者が増えてしまった主な原因は、戦後のスギ植林政策による空中スギ花粉数の増加にありますが、田園部に比べて都市部の居住者に花粉症患者が多いことから、最近、大気汚染がスギ花粉症の増加に関与しているのではないかという説が出てきました。これを裏付ける結果として、ディーゼル粒子や都市部の大気に浮遊している粒子状物質には、生体内でスギ花粉に対する特別な抗体(花粉症発症の重要 因子でIgE抗体という)をつくりやすくする作用のあることが暴露実験(空気中のスギ花粉や粒子などを混ぜて吸わせる動物実験)で示されました。

暴露実験による結果

JARIでは、実験動物を用いた現実的な暴露実験で、この大気汚染関与説を解明するため6年間にわたり研究を進めてきました、世界で初めて行われたスギ花粉とディーゼル排気および関東ローム粉(関東地方に広く分布する土壌粒子)との混合暴露実験では、スギ花粉のみに暴露された動物に比べ混合暴露した動物には、IgE抗体を保有する動物(IgE抗体陽性個体)の割合が同程度に増加していたのです。