自動車燃料消費効率化改善に関する調査報告書
(ITSによる物流の効率化と省エネルギー効果)

21世紀に向けて、有限な資源と環境の制約の中で現代の経済・社会を継続的な発展を可能にする、いわゆるサスティナブルな機構を実現することが必要であるとの論議が高まっている。こうした中で、省資源、省エネルギーや地球環境問題対応への努力が一層の重要性を増しており、経済、社会の主要な基盤である運輸部門における施策が重要な意義をもつことは論を待たない

我が国での運輸部門のエネルギー消費量は全エネルギー消費量の25%近くに達している。この運輸部門の活動は経済活動を反映したものであり、経済活動を維持・発展させながら省エネルギーを達成するには経済活動の効率化も含めて検討する必要がある

現在、日、米、欧を中心に活発に進められつつあるITS(高度道路交通システム)は交通を円滑で快適、安全なものとするためのものであるが、物流の効率化をはじめ情報処理の高度化による産業活動の効率化に関する分野とも接点を有している

本事業は、ITSの省エネルギー効果を産業活動の効率化という視点から捉え、ITSを用いた将来の運輸・経済活動のあり方について調査・検討するとともに当該分野での長期的な技術開発の重要性を関係方面に広報することを目的とする

本年度は、物流の効率化を主題として取り上げ、現状のトラック物流における種々の問題点や効率化を阻む要因を調査し、それらの問題点を解決する方策としてITS適用の可能性を検討した。また、ITSによる物流の情報ネットワークを用いて、トラックでの長距離輸送貨物のうち船舶利用が可能な貨物を集積することにより、トラックの幹線輸送貨物の一部を海上輸送に移行する、いわゆるモーダルシフトを仮定した省エネルギー効果について試算を行った

第1章 トラック物流の現状と課題
 1.1 輸送の効率化
 1.2 輸送の安全の確保
 1.3 労働時間短縮等、利用者保護対策
第2章 トラック物流へのITSの適用の可能性
 2.1 各課題へのITSの適用
 2.2 ITS適用のまとめ
第3章 船舶を利用したトラック物流とITSの適用の可能性
 3.1 船舶輸送の現状
 3.2 船舶を利用したトラック物流の事例とその効果
 3.3 船舶利用に対するITSの適用と期待効果
第4章 船舶を利用したトラック物流による省エネルギー効果試算
 4.1 試算の前提
 4.2 試算のモデルとフローチャート
 4.3 省エネルギー効果試算