インターネットからみた車載システムの標準化要件に関する調査研究
 =車載システム適合調査編=

自動車等の交通に関連する様々な社会的要請への対応策として、産官学の連携によりITS が推進されている。現在、その一部は実現・普及し、その結果が出始めており、ITSは新たな産業分野として大きな期待が寄せられている。しかし、これまでの多くのITS 関連システムは、技術的、社会的基盤整備から始める必要があったため、ITS 分野のシステム構築は高価となり、結果として民間のITS 分野への参入は十分に促進できていなかった

ITS と関連する技術においては、情報通信技術が進展し、市場においては、インターネットの急速な普及、携帯電話等の移動体通信端末の普及、カーナビおよびGPS 普及にあわせた新たなビジネスが生まれ、急速に成長している。また、インターネットが主要な通信基盤の1つになりつつある中、自動車あるいは車載の情報機器をインターネットに包含していく努力が求められている。すなわち、自動車はネットワーク社会を構成する1つの端末となりつつある

こうした背景の中、平成13 年度より経済産業省の交通情報基盤実証研究事業費補助事業、「インターネットITS」が始まった。これは自動車を想定したIPv6 を基礎とする移動体通信技術を利用して、走行時の自動車が置かれている環境でインターネットの利用を可能とするための技術開発および2 千台規模の実証実験からなるプロジェクトであり、その体制は慶應義塾大学SFC 研究所、トヨタ自動車株式会社、株式会社デンソー、日本電気株式会社からなる産学官共同研究グループ体制を取っている

このたび、財団法人自動車走行電子技術協会(以後「自走協」と略す)は上記プロジェクトリーダの慶應義塾大学から「インターネットからみた車載システムの標準化要件に関する調査研究」事業を委託され、これを受けて、インターネットITS 標準化調査委員会インターネットITS 標準化調査委員会では、自動車も含むインターネット環境整備の視点から、車載システムに関する機能や標準化の現状を見直し、車載システムに不足している標準化案件を明らかにすることで、車載システムのネットワークへの適合性の向上を目車載システムにインターネットを適合させる際には、「何を標準化するか」、「どのように標準化するか」の2つのアプローチがある

本研究では、車載システムアーキテクチャで定義されたサービスをインターネットに適合させるための要件を調査することで、将来の車載システムに関する標準化要件を明らかにし、インターネットへの適合性の向上を図ることを目的とした

第1章 調査研究の概要
 1.1 背景
 1.2 目的
 1.3 概要

第2章 研究フローの開発
 2.1 基本コンセプト
 2.2 検討の手順

第3章 インターネット利用の向き/不向き評価
 3.1 評価の進め方
 3.2 サービスレベルでの評価
 3.3 情報レベルでの評価
 3.4 得られた知見

第4章 アプリケーションの設定と標準化項目の抽出
 4.1 進め方の例示
 4.2 代表アプリケーションの設定
 4.3 標準化項目の抽出

第5章 サービス・情報に関する標準化に向けて
 5.1 代表アプリケーション別標準化項目案
 5.2 情報種類別標準化項目案
 5.3 標準化項目案と代表アプリケーションの対応

第6章 システム構成および要素
 6.1 車載システム構成および要素の標準化要件に関する研究フロー
 6.2 車載システム構成および要素の標準化要件抽出
 6.3 得られた知見

第7章 おわりに
 7.1 インターネット向きサービスの抽出
 7.2 標準化項目の抽出
 7.3 インターネットサービス実現のためのシステム構成および要素

附録 インターネットの通信能力分析
 1.1 インターネットの信頼性
 1.2 インターネットの遅延時間