EV普及のためのEV共同利用システムの広報・調査に関する報告書(横浜、稲城)

平成12年度の実験は、シティカーシステム(横浜)、住宅地セカンドカーシステム(稲城)共に、運用システムの事業化に向けた実用性の向上及び運用コストの徹底的低減に重点を置いて実施しました。同時に、その成果、利便性等について積極的な広報活動を実施しました

シティーカー(横浜)プロジェクトでは、従来のMM21地区及び関内地区の展開に加え、新横浜地区に拠点を追加設置し、将来の全市域に対する展開の可能性を検証すると共に新しい運用方式の開発に取り組み、実用化の可能性について多くの知見を得ました。結果として、平成13年度は管理センターを運営コストが割安な稲城に移し、全ての車両管理、利用者管理をITS技術利用による遠隔管理とする目途がつきました。また、通信不具合の発生の抑制を徹底的に実施した結果、1台当りの通信不具合発生率を0.05回/日(平成12年11月)にまで低減させることに成功し、事業化へ明るい見透しが得られました。残された課題は、車両の稼動率が0.8回/日と低水準にあることであり、収益性を考慮すると、モニター数の拡大等による稼動率が求められます

住宅地セカンドカー(稲城)プロジェクトはEVコミュニティの形成を意欲的に推進し、1台当りの平均モニター数は9人まで拡大、車両の稼動率は1.87回/日に上昇しました。目標の2回/日の達成も視野に入ったと言えます。反面、通信不具合の発生は、1台当り0.3回/日と著しく多く、大きな課題を残す形となっています

両プロジェクト共事業化に向けて、それぞれの課題を抱えていますが、最重点課題である運用コストの低減では下表に示すとおり、見るべき成果をあげています

平成12年度の研究開発活動成果として、特筆すべきことは、共同利用の概念が整理できたことです。従来、日本ではカーレンタルとカーシェアリングの区分は曖昧でしたが、我々の実証実験に触発されて、学会等でも議論されるようになり、レンタルは事業者による不特定多数の人による共同利用、カーシェアリングは特定個人の利用の延長として、特定の複数人による共同利用と理解されることとなりました。このため、「都心レンタカーシステム」もこの考えに従って名称を「シティカーシステム」に変更しました。ITS/EV新交通システムの研究開発もITS/EV共同利用システムの研究開発に改めるべき時期にきていると考えられます

第1章 広報調査事業の概要
第2章 海外/国内共同利用システムの事例
第3章 シティカーシステムの成果と達成状況
第4章 住宅地セカンドカーシステムの成果と達成状況
第5章 EV共同利用システムの実用化に向けた整備課題
第6章 添付資料