自動車局地通信総合化システムの開発に関するフィージビリティスタディ報告書

電子通信技術の飛躍的発展のもとに、社会の情報化は急速に進展しつつある。現代社会に不可欠な交通・輸送手段である自動車も社会の情報化に適応すべく、その情報通信機能を充実させつつある。特に、最近、自動車の社会的高揚を踏まえて、自動車に関する情報通信機器の充実を図り、新しい社会システムを構築することが要請されている

このような背景のもとに財団法人自動車走行電子技術協会(以下、自走協という)では昭和61年度に「自動車における情報通信ネットワークシステムに関する調査研究」を実施し、自動車における情報通信システムの進展過程のあるべき姿を包括的視野にたって展望するとともに、その発展過程を始動させるための施策等の検討を行った。自動車局地通信総合化システムの開発に関するフィージビリティスタディ(以下、本スタディという)は、上記成果を踏まえ、今後、実社会において自動車に関する情報通信システムを継続的に発展させていくため、必要な要素技術の確認と事業化の可能性について小規模な実験システムを通じて検討しようというものである。本スタディは昭和62、63年度の2年間の事業で、本報告書はその昭和62年度成果についてまとめたものである

この新しい社会システム、即ち、自動車局地通信総合化システム(以下、「本システム」という)は、路車間局地通信手段を軸に、業務用システム(バス運行管理システム、トラック運行管理システム)を基礎として、これを乗用車やバス利用者等の一般市民を含めた総合的な情報通信システムに高度化させようというものである

本システムの実現化を図るためには、路車間の通信手段の共用化並びに既存システムの施設の有効利用に係る技術的課題を検討するとともに、本システムの設置にあたっての地域特性との関連を明らかにする必要がある

本フィージビリティスタディは、以上の視点を踏まえて小規模な実験システムを開発し、現実の場において本システムの実現化の可能性を検討するとともに、併せて自動車に関する情報通信システムの発展並びに自動車交通の改善に寄与することを目的とする

第1章 背景と趣旨
第2章 スタディの要点と進め方
第3章 設計条件調査
第4章 ARIESの構想と基本設計
第5章 実験システム
第6章 開発機器の機能試験
第7章 まとめおよび今後への展開